サバンは1983年に米国に拠点を作ってからも、DICというフランス人のジャン・シャロパンが作った米仏企業のアニメに音楽を提供していた。DICは東京ムービーなどに下請けを出しており、「ガジェット警部」、「Jayce and the Wheeled Warriors」、「シルバニア・ファミリー」など日本の地上波で放送されない日米仏合作アニメの音楽を提供していた(ガジェット警部はNHKのBSで放送された)。 その後、DICが経営難に陥った時、サバンはDICのカタログを引き取ることになり、自らもアニメ製作に携わる。その中には日本との合作アニメ「人魚姫マリーナの冒険」がある。このアニメは日本ではフジテレビで朝の5時からというほとんど誰も見ていない時間に放送された。但し、早朝5時とはいえ、東京の地上波で放送されたということは重要だろう。日本にとってもサバンとの合作は別に隠すことではなかったということだ。