コミコン始まる 映画・コミックス関係者サンディエゴに

 米国最大規模のポップカルチャー・コンベンションとして知られるサンディエゴ・コミコン(コミコンインターナショナル)が、7月21日から4日間の予定で始まる。しかし、7月20日夕方からは入場者を限定したプレビューナイトの公開があり、米国ドラマを日本でアニメ化した『スーパーナチュラル:アニメ』も含む先行上映会も行われる。イベントは事実上スタートした。
 コミコンはコミックスのファンイベントからスタート、1990年代から急拡大した。期間中、サンディエゴには、コミックス、映画、テレビ番組、SF、アニメーション、ゲーム、玩具などのファンが多数訪れる。会場のキャパシティ不足のためチケット販売数に厳しい上限を設けているコミコンは、近年は来場者数の公式発表は行っていない。それでも来場者数は推定13万人(延べ人数では30万人以上)とされる。

 また、近年は、映画やテレビ番組、コミックスのプロモーションの場として急速に重要性を増している。ファンをターゲットにしたイベントのためにビジネス関係者、さらに最新映画やテレビ番組の有名人たちも会場に姿をみせる。メディアの取材が多いこともあり、最新作の発表、記者会見も多い。
 本年は、今冬全米公開予定の『タンタンの冒険』のプロモーションにスティーブン・スピルバーグ氏が訪れるほか、『スーパーマン』の新作や『トワイライトサーガ』などが注目を集めそうだ。

 海外のポップカルチャーのコンベンションイベントでは、日本のアニメ・マンガなどに特化したロサンゼルスのアニメエキスポ、ボルチモアのオタコンなどが知られている。一方、日本作品に限定しないサンディエゴ・コミコンにも、日本関連の出展、イベントは少なくない。
 公式ゲストとして、コマ撮りアニメーション「どーもくん」の作家合田経郎さんが招かれている。企業関連のイベントでも例年、日本から大物作家、クリエイター、プロデューサーを数多く参加しており、2011年の参加も期待される。

 本年とりわけ注目されるのは、7月22日11時から開催されるJMangaのパネルイベントだ。JManagは、日本のマンガ出版社39社からなるデジタルコミック協議会によるマンガの海外発信ポータルサイト。パネルのゲストには、講談社、小学館、双葉社、角川書店、集英社など日本の有力出版社の関係者の名前が並ぶ。JManagの今後の展開についても明らかにされそうだ。
 JManga以外でも、参加する日本マンガの出版社の顔ぶれは大きく変わる。マンガ出版から撤退したTokyopop、CMXは、本年は会場から姿を消す。変わって講談社コミックが初めてパネルイベントを開催するといった具合だ。一方、日本マンガ最大手のVIZメディアは引き続きその存在感を示す。

 アニメでブース出展を行うのは、映像パッケージ最大手ファニメーションのみで、加えてバンダイエンタテインメントがパネルイベントを開催する。また、『スーパーナチュラル:アニメ』のほか、「マーベル・アニメ」の新作も上映予定だ。20日から24日まで、24時間体制でアニメ上映をする会場が3つ設けられる。
 しかし、アニメのプロモーションは、アニメエキスポをはじめとする日本に特化したイベントが中心となっている。アニメ関連の発表は翌週のオタコンに持ち越されるとみられ、その存在感は大きくない。

 一方、日本の存在感が大きいのは、ゲーム関連だ。スクウェア・エニックス、ソニー・コンピュータエンタテインメント、コナミデジタルエンタテインメント、バンダイナムコゲームス、カプコンといった主要企業の出展ブース、パネルイベントが並ぶ。
 任天堂は本年、隣接するマリオットホテルに大規模なイベントスペースを確保している。こちらの様子も気になるところだ。バンダイナムコゲームスは最新作のプロデューサーを交えて最新のゲームを紹介、さらに日本では9月3日に公開を予定する劇場アニメーション『鉄拳 ブラッド・ベンジェンス』の映像を披露。映画の脚本を手掛けた佐藤大さんも参加する。
 米国のゲーム業界で大きく後退しているとされる日本ゲームだが、コミコンでは未だに存在感を残しているようだ。コアファンが多いとされるコミコンと日本のゲームは相性がいいのかもしれない。
[数土直志]

コミコン・インターナショナル (Comic-Con International)  http://www.comic-con.org/