ゴンゾ23年3月期通期決算 5期振りに経常黒字確保

 アニメ製作会社ゴンゾの平成23年3月期決算(22年4月~23年3月)は、売上高9億3670万円となった。アニメ製作本数の絞込みで売上高は前年比で51.2%の大幅減となったが、採算性を重視したことから利益面では引き続き回復傾向となった。
 営業利益は1億5300万円、また、前年は3億2020万円だった経常損失は、経常利益8980万円に転じ5期5年ぶりの黒字に転じ、業績回復を印象づけた。当期純利益は前年に引き続きプラスとなり54%増の4310万円だった。
また、ゴンゾによれば営業キャッシュフローもプラスとなり、資金繰りは大幅に改善したとする。2010年初頭まで続いた経営不安は、大幅に減じたとみられる。

 23年3月期の事業は、アニメ制作のほか、ライセンス事業が貢献した。同社が権利を持つアニメのインターネット・モバイル向け配信、遊技機へのライセンス営業を積極的に展開した。利益面では制作のコスト、納期管理の強化も大きかった。
 経営再構築の動きも依然続いている。2010年10月には韓国法人のGK Entertainmentの全株式を売却、本社移転も行っている。

 ここ数年は売上高の減少が大きいが、今期(平成24年3月期)はこれが反転しそうだ。この7月から短編アニメーション『にゃんぱいあ-The Animation』のテレビ放送が始まるほか、今期中にテレビアニメの大型シリーズ『ラストエグザイル‐銀翼のファム‐』、さらに『こぴはん』などがスタートすると見られるからだ。
 これまでは不採算事業からの撤退による業績改善だったが、今期は事業拡大と共に収益性を維持する新たな舵取りが求められる。また、ゴンゾは新たな資本増強を目指していることも明らかにしている。事業を拡大するための資金調達の実現も、今後の鍵となるだろう。

 さらに事業戦略にも、これまでと異なる方向性が打ち出されている。同社が得意とするエッジの利いたアニメ作品(クールアニメ)を「GONZO+」として推進する一方で、海外事業ではアジア圏に目を向ける。
 現在、マーレーシア映画振興公社(FINAS)、同国のアニメーション制作会社FUNCELとの共同製作プロジェクトを進行中させている。また、中国大手メディア企業との共同製作も進めている。
 これまで同社は国内で製作した作品のライセンスを欧米中心に販売してきた。しかし、ライセンスの国際販売価格が急低下するなかで、成長市場であるアジア圏での共同製作に海外事業をシフトするようだ。

ゴンゾ http://www.gonzo.co.jp/