2010年世界エンタメ・メディア産業4.6%成長 回復傾向に

 2010年の世界のエンタテイメント・メディア産業(entertainment & media industry)は、リーマン・ショック後の2009年の落ち込みから回復をみせた。6月14日に国際コンサルティングファームのプライスウォーターハウスクーパース(PwC)が明らかにした2011年から2015年の同産業の見通し(Global Entertainment & Media Outlook 2011-2015)から明らかになった。

 PwCによれば2010年の世界全体での産業規模は1.4兆円、前年比4.6%増加だった。2009年は2.9%減少だったが、世界の多くの国で経済不況の影響が残るなかで中国、インドなどの新興国の成長が全体の伸びを支えた。
 また、2015年までの今後5年間でも、両国はそれぞれ年間平均で11.6%、11.4%の成長が見込まれる。2011年中に中国はドイツを抜き世界第3位のエンタテイメント・メディア産業国となる。また、中南米地域での高い成長を予想しており、同地域の今後5年間の成長率は年間平均10.5%、2015年には1090億ドルと1000億ドルを突破する。

 一方、日本の2010年の市場規模は1740億ドルである。前年比で0.7%の伸びである。米国に次ぐ世界第2位となっている。
 ただし、2011年は東日本大震災の影響などにより、前年比2.8%の減少が予想されている。それでも今後の5年間の年間平均成長率は2.5%とプラス成長を予想する。

 セグメント別では、2010年は広告が全体の3割以上を占め4420億ドル。PwC は2015年にはこれが5780億ドルまで拡大すると見る。とりわけ世界全体でモバイルを含むインターネット広告が成長する。次いでテレビ広告も成長を続ける。インターネット広告は2012年には新聞広告市場を抜き、テレビ広告に次ぐ位置を占めるようになる。
 エンドユーザーの支出で最も高い伸びが期待出来るのは、ビデオゲーム市場である。5年後には有料テレビ放送、ライセンス料、映画市場の全てを追い越す見込みである。
 またPwCは、従来の伝統的なプラットフォームからデジタル・プラットフォームへの移行が進むことを指摘する。2010年に全体市場の25.9%であるデジタル分野へのエンドユーザーの支出は、2015年には33.9%まで拡大すると予想する。

プライスウォーターハウスクーパース(PwC)
http://www.pwc.com/jp/