米アカデミー賞 長編アニメ賞の候補作選考ルールを変更

 米国の映画芸術アカデミー(the Academy of Motion Picture Arts and Sciences)は、6月14日に2011年からの米国アカデミー賞作品ノミネートの選考ルールを一部改正した。対象となったのは、作品賞、長編アニメーション賞、視覚効果(VFX)賞の3部門、いずれも従来のノミネート作品数を変更するものだ。
 最も注目を浴びたのは、作品賞のノミネート作品を昨年までの10本から、5本から10本の間に変更することである。これまでに5本だったノミネート数を一気に10本に増やしたのは2009年で、わずか2年で再変更する。
 作品数の拡大は映画のプロモーションへの貢献も期待されたが、むしろノミネート作品の価値の希薄化を招いていたとされていた。より厳しい審査方式の導入で、再びノミネート入りの価値を高める。

 審査方式の変更で、作品賞へのノミネート入りが難しくなりそうなのがアニメーション映画である。2010年は『トイストーリー3』、2009年は『カールじいさんの空飛ぶ家』が候補作に挙がっていた。2011年の新しい仕組みでアニメーションがどの程度喰い込めるかは、心もとない。
 一方で、今回、同時に決定した長編アニメーション賞のノミネート方法の改定は、候補作品数の増加につながるとみられる。ひとつは、これまで年ごとに判定してきた長編アニメーション部門設置の可否の検討を廃止して、自動継続部門とする。ただし、選考対象作品が8本を下回ると賞は設けられない。

 さらにノミネートの選考対象作品数をより柔軟にする。これまでは選考対象が15本以下であれば3本、16本以上であれば5本としていた。これが2011年からは、選考対象が 8作から12作であれば2本から3本、13作から15作の場合は4本、16作以上は5本となる。近年は選考対象がギリギリ16作を下回り、候補作が3本になるケースが多かった。それだけに、新制度が導入されれば同じ条件下でノミネートは4本に増える。
 長編アニメーション部門の設立は、2001年と比較的歴史が浅い。10年目で決定した新たな方式は、過去10年間でアニメーションが米国映画業界において存在感を増したことを反映していると言えそうだ。

映画芸術アカデミー(the Academy of Motion Picture Arts and Sciences)
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