ADK 北京でアニメ製作 100%出資アニメ事業会社設立

 国内広告事業第3位のアサツー ディー・ケー(ADK)は、2011年2月9日付で中国・北京に同国でのアニメ事業を目的とする北京IMMG国際文化伝媒有限公司(IMMG北京)を設立したことを明らかにした。
 同社はアサツー ディー・ケーが100%出資するシンガポールの現地法人IMMG PTE.社の100%出資の子会社となる。資本金は1000万人民元(約11億3000万円)、日本の社長にあたる董事長にはADK代表取締役が就任、総経理はADK中国本部の小野愛子氏が務める。社員数は7名以上としている。

 IMMG北京は、アニメ市場が急成長する中国で、アニメ事業をより積極的に進めることを目的とする。ADKによれば、中国のアニメ市場規模は2010年におよそ2600億円に達した。これは日本の市場規模約2164億円(2009年)を上回る。
 新会社は中国企業と提携することで、中国国産アニメの製作と関連事業を手がける。このなかには中国国産アニメの海外輸出や販売も含まれる。同時に日本アニメの中国向け事業も行う。
 中国での展開にあたっては、現地企業の中国動漫集団との連携、協業が決まっている。中国動漫集団は、中国独自のアニメの製作と海外企業誘致、また共同製作を目指して中国文化部直轄企業として2009年11月10日に設立された。ADKはいわば、中国行政と直接結びついたかたちだ。こうした協力関係を軸に、事業開拓を進めることになりそうだ。

 ADKは国内ではアニメ事業に強みのある広告会社として知られている。同社自身に加え、アニメ事業子会社NASを通じてもアニメビジネスに積極的に取り組む。
 取り扱い作品には、『クレヨンしんちゃん』、『ドラえもん』、『テニスの王子様』、『遊戯王』シリーズなど中国で人気の高い作品も多い。こうしたことからかねてより中国市場開拓に積極的な企業として知られていた。
 しかし、中国政府は2000年代半ば以降、アニメーションを文化産業の軸として強力に支援する姿勢を明確にしている。この結果、日本を含む国外アニメーションの中国への輸入を厳しく制限する様になっている。

 一方で、海外のアニメーション事業のノウハウの取り入れを目指す中国は、中国での制作を含む海外企業との共同製作には積極的に対応している。
 こうしたなか近年、日本企業は共同製作・合作を通じて中国市場に進出する動きが増えている。既に東映アニメーションやマッドハウス、テレビ東京などの共同製作も明らかになっている。今回のADKの新会社設立も、そうした動きのひとつと言ってよさそうだ。

アサツー ディー・ケー(ADK) http://www.adk.jp/