第7回中国国際アニメフェアリポート 講演会、パネルディスカッション

第七回中国国際アニメフェアリポート Part 2

リポート: 徐隆 
監修: 中村 彰憲


 5月3日に大盛況のうちに閉幕した中国国際アニメフェア。前回のリポートでも説明したとおり、同イベントは、展示会に加え、講演会やパネルディスカッションといった業界研究会も盛んに行われていた。
そこで本稿においてはその中でも特に印象に残った講演の模様と、筆者が注目した国産アニメスタジオの動向についてお伝えしよう。

■ 中国動漫産業の持続可能な発展を目指して
(4月29日午後 第一世界ホテル)

 同コンファレンスにおいては、政府機関、教育機関、動漫企業の関係者が一堂に会し、中国動漫産業発展の可能性について議論を重ねた。
 中国動漫集団有限公司副代表取締役 李揚氏は、中国動漫産業が大きな発展を遂げたものの依然問題を存在していると指摘。現在中国90%の動漫企業はまだ“小、散、弱、差”(小規模、専門者不足、低い技術開発力、低い競争力)の四つの特徴があるとしたうえで、産業の価値連鎖もいまだ構築されていない現状に触れ、これからは市場を基盤に据えつつ行政から支援を受ける必要性があると強調した。また、行政側は大企業を支援することでスケールメリットを生み出せると提案した。
 北京電影学院動画学院院長の孫立軍氏は、農村など貧困地域の子供が動漫作品をなかなか手に入れないという事実に触れ、今後より多くの人に動漫作品を提供することで長期的な発展を保証出来ると持論を述べた。

 一方、杭州最大手の動漫企業中南Cartoonの代表取締役である呉建栄氏は、動漫企業の経営者たちが、産業価値連鎖の中で自分の会社を適切な位置に置く必要があると述べた。
 文化部文化市場司動漫処処長の宋奇慧氏は、中国動漫産業が演芸、出版、映画、テレビなど多数の業界と関わる事でさらに発展するであろうと述べ、今後は動漫画産業関連の人材育成や教材開発、並びに上場企業の支援を積極的におこなっていくと今後の抱負を述べた。

■ 中国を代表する大手動漫企業が一堂に会した動漫メディア代表会議
(4月29日:第一世界ホテル)

 このパネルディスカッションには、CCTV(中国版NHK)新設の動漫チャンネル、最高執行責任者(COO)杜剛氏、青島大有創意伝媒有限公司社長 牛興偵氏、ウェブサイト「漫域網」社長 羅嘉氏などが参加。それぞれの視点から中国アニメ企業発展の可能性を指摘した。
 動漫チャンネル杜剛氏は、メディアとのコラボレーションの重要性を強調。雑誌、インターネットなど様々なメディア関連企業も動漫業界の意見を取り入れ、産業の発展に協力するサービス精神が必要であるとした。
 一方、青島大有の牛興偵氏は、国内アニメの国際競争力を高めるためには、自社の調査をもとに、外国アニメ作品に対する放送制限を減少させることを提案。外国アニメとの競争を通して品質を向上させることの重要性を説いた。
 また本会議における、ネットメディアの代表者とも言える「漫域網」羅嘉氏は、インターネットがメディアとして動漫産業に新たな発展のチャンスを与えているとその可能性について言及した。


中国アニメ作品制作増加率は放送増加率を超えた
奥飛動漫の発展戦略

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