NTTデータ DIGITAL GOVERNMENTによると、台湾のアニメーション産業規模は2009年で年間およそ40億台湾ドル、日本円で約110億円になる。これはNTTデータ、NTTデータ経営研究所が2011年3月にまとめた「台湾におけるデジタルコンテンツ産業振興の動向」により明らかにされている。
レポートはアニメーション産業のほかデジタルコンテンツ産業全体、ゲーム、モバイル、電子出版、インターネットなどの規模も明らかにしている。コンテンツ産業全体の2009年の市場規模は4603台湾ドル(約1670億円)、ゲーム産業はオンラインゲームが市場の9割を占め、前年比25.9%増の354億台湾ドル(約974億円)だった。
この調査におけるアニメーション産業には、全体の6割を占めるテレビアニメ、アニメ映画、コマーシャルなどが含まれている。また2009年の伸び率は37.93%ととしており、同国のアニメーション産業が急成長していることを窺わせる。
それでも2009年の日本のアニメーション産業2164億円(メディア開発綜研調べ)の5%程度と較べるとその産業規模は必ずしも大きくない。NTTデータ DIGITAL GOVERNMENTでは、台湾のオリジナルアニメが育って来なかった背景には、台湾のテレビ業界がアニメ制作に十分製作費をかけられないことを挙げている。
東アジアでは、韓国でも2008年のアニメーション産業が3億3700万ドル(約280億円(韓国コンテンツ振興院調べ))とGDP比では比較的小規模にとどまっている。台湾、韓国も国内市場の大きさにより製作にかけられる資金規模が制限され、それが産業成長の阻害要因のひとつになっていると見られる。
一方で、両国がそうした自国市場の需要不足を海外に向けることがありそうだ。技術力は高いだけに、今後、海外市場で日本のライバルとしてさらに成長してくることもありそうだ。
NTTデータ DIGITAL GOVERNMENT
http://e-public.nttdata.co.jp/
台湾におけるデジタルコンテンツ産業振興の動向
http://e-public.nttdata.co.jp/f/repo/757_a1103/a1103.aspx