ファイル共有ソフト 国内利用者は5.8% CODAが調査

  コンテンツの海賊版対策を進めるコンテンツ海外流通促進機構(CODA)は、国内を対象にファイル共有ソフトの利用実態調査を行った。ファイル共有ソフトはコンテンツの違法配信に利用されることが多いことから、その利用状況を知ることで違法行為がどの程度行なわれているかを把握する。
 この結果、「中学生・高校生」、「中学生・高校生を除く15歳以上」のふたつの調査で、いずれも現在の利用者が5.8%となった。同様の調査は、CODAの関連団体が中学生・高校生の区分を設けずに昨年まで行ってきた。それによれば2008年は10.3%、2009年は9.1%と、その利用は大きく減少した。

 ファイル共有ソフト利用の低下についてCODAは、ソフトを通じたコンピュータウィルス感染や情報流出に対する懸念が大きな要因となっているとしている。また、「中学生・高校生」では、著作権侵害に関する問題がソフト利用をやめた理由に挙がった。近年、企業や業界団体が積極的に行なっている啓蒙活動も効果を発揮している。
 ただし、ファイル共有ソフトを利用しない理由として、動画投稿サイトなどの利用をあげる人もいる。オンライン配信の普及がファイル共有ソフトの利用に影響を与えた可能性がある。なかでもYouTubeの認知度が「中学生・高校生」、「15歳以上」、いずれでも9割を超えており、YouTubeでの視聴がその中心になっていそうだ。
 さらに「15歳以上」で39.5%、「中学生・高校生」で46.2%が、ストリーミング視聴が中心となっている動画投稿サイトからファイルをダウンロードした経験があるとしており、ネットでの違法行為が新たな局面を迎えていることを感じさせる。

 一方、社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は、CODAのファイル共有ソフトの利用実態調査結果の発表にあわせて、2010年12月に実施したファイル共有ソフトのクローリング調査の結果を明らかにした。
 ネットワーク上にあるWinny、ShareそしてPerfectDarkのファイル発信元になるノードの数を調べたものである。調査によれば2009年10月には一日あたるおよそ14万あったWinnyのノードは約6万に、21万あったShareのノードは約13万台に急減した。ACCSは業界団体による注意喚起メールや、著作権法の改正、刑事摘発の実施などが効果を挙げたと見ている。
 ふたつの調査は、行動を起こすことで対策が難しいとされてきたネット上の著作権侵害行為を減少させることが出来ることを示していそうだ。インターネット上の海賊行為対策に大きな示唆を与えるだろう。

コンテンツ海外流通促進機 http://www.coda-cj.jp/
コンピュータソフトウェア著作権協会 http://www2.accsjp.or.jp/