講談社 Tokyopopドイツのライセンス契約打ち切りへ

 海外マンガ出版事業のTokyopopのドイツ法人Tokyopopドイツ(TOKYOPOP GmbH)が明らかにしたところによると、講談社はTokyopopのドイツでの自社マンガタイトルの契約更新を行わない方針だという。これはTokyopopドイツの公式フォーラムで、同社が自ら明らかにした。
 同社によれば今回の講談社の決定で、現在、シリーズを刊行中の『Beck』や『School Rumble』などの続刊は同社から発売されない見込みである。また、現在 発売されている作品についてもライセンスの終了後は更新がされず、Tokyopopドイツから引き上げられるとみられる。

 講談社の今回の決定の理由については明らかにされていないが、背景には講談社自身の経営環境の変化とTokyopopの経営環境の変化が考えられる。
 講談社は、現在米国でこれまでの現地出版社に出版ライセンスを付与するビジネスから、自らが現地でマンガを出版する直接ビジネスを模索している。こうした動きはこれまでのところヨーロッパでは出ていないが、世界でのマンガ出版戦略の再構築を進めていることは確かだ。今回の決定も海外戦略の見直しの一環と考えられる。

 一方、Tokyopopは2008年に日本と米国で大幅なリストラを行いマンガ出版ビジネスの在りかたを見直している。さらに2008年1月には、ドイツのアニメDVD市場からの撤退を行っている。
 海外の出版事業で長期の安定的なパートナーシップを望む講談社が、以前ほど日本マンガビジネスや北米以外の市場に力を注がなくなっているTokyopopとの取引を避けた可能性などが考えられる。

 Tokyopopは日本に本社を持つがロサンゼルスの現地オフィスが事業を統括しており、事実上の本社機能を持っている。北米での事業のほかに、それ以外の国でもマンガ事業を行っている。
 そのうちドイツ法人は北米以外では、最も事業が活発である。ヨーロッパの日本マンガ出版では、各国ごとに現地の出版社が大きな力を持っているが、Tokyopopドイツは米国系の出版社が力を持っている珍しい例となっている。
 また、同社は北米市場ではライバルの小学館集英社系のVIZメディアとも取引をしており、『Bleach』や『Death Note』を出版している。小学館・集英社系の作品と講談社系の作品を共に扱うユニークな存在でもある。

Tokyopopドイツ(TOKYOPOP GmbH) 
http://www.tokyopop.de/