科学的手法によるアニメ人材育成とは?1月にシンポジウム

 国内アニメ産業の課題として、制作現場での人材育成が挙げられるようになって久しい。しかし、問題が恒常化する一方で、産業構造の変化やテクノロジーの変化で求められる人材や育成手段も変化しつつある。
 こうしたなかでアニメ制作ワークフローを科学的に分析し、人材育成に取り入れる試みが始まっている。2011年1月26日に東京・六本木ヒルズスカイスタジオで開催されるシンポジウム「科学的手法がもたらすアニメーター育成変革の可能性」は、実地調査に基づいた新たなアニメ人材育成のあり方を考えるものだ。

 現在、日本動画協会が経済産業省の支援のもと複数のアニメーション制作会社、研究機関の協力を得て行なっている科学的分析の中間報告を行い、アニメ人材育成における科学的手法の効果や可能性について論じる。
 シンポジウムでは森祐治氏(シンク代表取締役)が今回の事業の狙いについて説明する。また、調査・分析を行なっている七丈直弘氏(早稲田大学高等研究所 准教授)が制作工程分析中間報告をする。さらに実際の制作者や教育関係者、研究者などを招いたパネルディスカッション「数値で捉えた制作工程と人材育成」(仮)を予定している。

 アニメ業界ではあまり馴染みのない科学的分析だが、日本動画協会によればこれはエスノグラフィー分析やラーニングカーブ評価を導入した手法である。エスノグラフィー分析は、制作現場での作業の様子をビデオなどによって記録、観察し、パターン化された行動や無意識下での行動を抽出、作業のあり方を分析する。
 今回は監督や演出、原画、制作進行などアニメ制作工程にある10 職種で実施している。これをもとに職種同士のネットワークや関係性を考慮したワークフローのモデル化を行うという。コンテンツ産業の国際競争力強化、人材育成についての新たなアプローチを見つけることを目指す。これまでにない手法の導入は、かなり関心を集めそうだ。

 シンポジウムは14時から16時半まで、参加費は無料になる。コンテンツ業界の関係者を対象としている。申込は公式サイトより可能だ。定員はおよそ100名、定員になり次第申込を締め切る。

「科学的手法がもたらすアニメーター育成変革の可能性」
主催: 一般社団法人日本動画協会、経済産業省、東京大学 人工物工学研究センター
日時: 2011年1月26日(水)14時-16時半0 (予定)
対象: コンテンツ業界関係者 約100名(定員に到達次第締切)
会場: 六本木ヒルズスカイスタジオ
参加費: 無料
申 込: 公式HPより http://www.think.ne.jp/METI_AJA_symposium/

■ 「本事業のねらいについて」  (株式会社シンク代表取締役 森祐治)
■ 「制作工程分析中間報告」  (早稲田大学高等研究所 准教授 七丈直弘)
■ 「パネルディスカッション「数値で捉えた制作工程と人材育成」」(仮)
*パネリストとして制作現場従事者、教育関係者、研究者を予定(決定次第サイト等で発表)