スクエニ第2四半期減収減益 新作低調、出版は好調

 ゲーム大手のスクウェア・エニックス・ホールディングスは、11月4日に平成23年3月期第2四半期決算を発表した。決算内容は11月1日に行なわれた業績予想修正発表に沿ったものである。連結売上高で前年同期比25%減、経常利益で71%減と、いずれも減少幅が大きかった。これは前年に大型タイトル『ドラゴンクエストⅨ』の発売があった反動もあるが、家庭用新作ゲームソフトの伸び悩みも一因だ。
 連結売上高は680億5600万円(前年同期比27.8%減)、営業利益は57億1200万円(同56.4%減)、経常利益35億2000万円(同71.1%減)、四半期純利益17億2300万円(同35.8%減)である。営業外費用に為替差損、またタイトーコリアの清算などもあり利益面での減少がきつくなっている。

 事業セグメントごとでは、タイトーが中心となるアミューズメント事業が業界全体の不況が底打ち感をみせるなか、前年に較べて売上げを減らしながらも利益を伸ばした。また、マンガ単行本、ゲーム関連本、雑誌を手がける出版事業もテレビアニメ化されたマンガを中心に堅調だった。ほぼ前年並みの業績で、スクウェア・エニックスHDは好調とする。
 アミューズメント事業の売上高は235億4000万円、営業利益は19億7600万円である。また、出版事業は75億5900万円、営業利益が20億5500万円となった。また、ライセンスや二次展開作品を扱うライツ・プロパティ事業は、前年はBlu-ray Discにヒット作があった反動で減収減益となっている。
 出版事業については、通期の報告セグメント計画では売上高100億円営業利益20億円としている。しかし、スクウェア・エニックスでは下期についても前期のペースは落ちないのではとしており、前年並みか、それを上回ってくる可能性もありそうだ。

 主力のデジタルエンタテインメント事業は、売上高351億7800万円、営業利益は64億8200万円だった。前年から減収減益となる。
 国内では4月発売の『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2』、またヨーロッパと米国で人気となった8月発売の『ケイン アンド リンチ2 ドッグ・デイズ』がミリオンセラーとなった。しかし、新作ゲームソフトは勢いが不足しており、11月1日の第2四半期売上高予想の下方修正につながった。

 11月4日の決算説明会で和田洋一社長は、2011年3月期の課題としてこれまでに引き続き、グローバル化、ネットワーク化、自社IPの強化を挙げた。最初にあがったグローバル化では9月に発表された中国のシャンダゲームズとの提携、米国の新社長兼CEOの任命により、米国、ヨーロッパ、中国の主要地域で体制が整ったとする。そのうえで今後はより深くビジネスに入ることが重要とした。また、先に買収した英国のゲーム会社アイドスは当初の想定よりしっかりしている、信頼感はあがっていると自信を見せた。
 一方、ネットワークでは、「ファイナルファンタジーⅩⅣ」のクオリティーの問題を指摘、バージョンアップによる信頼回復を図るとした。また、カジュアルゲームなどの新領域では、好調なタイトルとして「ニコッとタウン」、「戦国IXA」、「幕末志士の恋愛事情」の3つを挙げた。これらの作品は外から分かり難いが非常に好調だという。

 グループ全体では、デジタルエンタテインメント、アミューズメント、出版、ライツ・プロパティへの事業の分散が進んでおり、同時にデジタルエンタテインメント事業の中でもパッケージ、オンライン、カジュアルゲームへの分散が進んでいるようだ。
 さらに同社が積極的なグローバル化により、日本、米国、ヨーロッパ、中国と事業地域での分散も目指されている。そうした多方面の事業展開に必要となって来るのが自社IPである。和田社長は新規IPの創出には財務的に耐えられる限り、何タイトル打ち出せるかだとする。今後リリースされるタイトルに、どれだけ新たなブランドが生まれるかが、同社のさらなる飛躍の鍵となる。

スクウェア・エニックス・ホールディングス http://www.square-enix.com/jpn/