米国ファニメーション 「ワンピース」の日米同時配信中止を発表

 北米の大手アニメーション流通会社であるファニメーション(Funimation Entertainment)は、5月31日(米国時間5月30日)から開始を予定していた『ONE PIECE ワンピース』最新話の北米での配信を当面中止すると発表した。
 ファニメーション(Funimation Entertainment)が、自社のホームページで明らかにした。ファニメーションによれば、同時配信中止は配信予定の『ワンピース』第403話「さらなる強敵あらわる!鉞かついだ戦闘丸」が日本の放映直前にインターネット上に流出したためである。流出した動画は、ファニメーションが日本でのテレビ放映後に、配信を予定していたものであった。

 東映アニメーションと集英社、フジテレビジョンはファニメーションと共同で、5月31日からインターネットを通じた『ワンピース』の北米番組配信を予定していた。計画では日本の日曜日朝フジテレビ系でのテレビ放映終了1時間後に、北米の『ワンピース』公式サイトで同じ番組を無料放送する野心的なものであった。
 公式サイトで1週間配信した後は、さらにHuluやJoost、ファニメーションの運営する動画サイトでの無料配信も予定していた。北米での番組の認知度を一挙に拡大することを目指していた。しかし、今回の事件で、こうした試みは当面中止になる。

 放映前の動画が流出したことについてファニメーションは、同社のサーバーに何者かが侵入し、『ワンピース』第403話をダウンロードした後に、違法にネット上にアップロードしたためと説明している。これについて同社は、違法な侵入者をつきとめ、法的な処置をとるためにあらゆる努力を行うとしている。
 実際に今回の番組流出に関しては、不可解なことも多い。ファニメーションが番組を置いたアドレスは一般からのアクセスが可能になっていたとみられるが、そのアドレスを知ることは容易ではないからだ。ファニメーションは自社従業員のセキュリティーは厳しく管理していたとしており、サーバーは意図的にハッキングされた可能性が高い。

 また同社のサーバーに進入した第3者は、放映前の番組を事前に入手したにも関わらず、ネット上へのアップロードは少量にとどめている。これはいち早く番組を見たい熱狂的なファンや、自らの力を誇示し、注目を浴びたいハッカーの行動とも異なってみえる。
 番組の流出の時期は、日本での同時配信発表後、番組放映開始1日前という微妙なタイミングでもある。こうしたことから今回の流出が、ファニメーションや『ワンピース』、あるいは同時配信という行為に対して悪意を持った意図的な行動であった可能性もある。

ファニメーション(Funimation Entertainment)
http://www.funimation.com/