講談社 北米で現地出版開始? 加アマゾンに「AKIRA」「攻殻」登場

 講談社の現地法人による北米でのマンガ出版が、いよいよ動き出した可能性が高い。北米のアニメ情報サイト アニメニューズネットワーク(Anime News Network)によれば、カナダのアマゾン・ドットコムの出版予定リストに大友克洋さんの『AKIRA』第1巻と士郎正宗さんの『攻殻機動隊』第1巻がリストアップされた。
 カナダのアマゾン・ドットコムでの発売日は10月13日、発売レーベルは「講談社コミックス:Kodansha Comics」である。今回はカナダのアマゾンでの情報だが、通常北米の書籍出版は米国ドルとカナダドルの両併記で同一商品を販売することが多い。今後、両作品が、米国のアマゾン・ドットコムにもリストアップされる可能性が高い。

 注目されるのは、出版元となるレーベルが講談社コミックスとなっている点である。講談社コミックスのレーベルは、これまで北米地域では用いられたことはない。これが講談社自身による、新レーベルと見られている。
 これまで講談社の北米でのマンガ出版は、全て現地の出版社に対するライセンス出版で行っている。『AKIRA』と『攻殻機動隊』についても、既に米国の現地出版社により発売された実績がある。このため今回出版予定に挙がって2作品は、いずれも講談社があらためて自ら出版し、また同社初の現地直接出版のマンガ作品となる可能性が高い。

 講談社は、昨年、夏に北米でのマンガ事業の直接進出を目的に、講談社USAと講談社USAパブリッシングの2社をニューヨークに設立している。当初の予定では2008年秋にも、最初のマンガ単行本を発売としていたが、この春までは具体的な動きはなかった。
 北米市場のマーケッティング戦略をより入念に練るために、時間を要したためと見られる。もし今回の『AKIRA』と『攻殻機動隊』の出版が、講談社自身の手によるものならば、いよいよ同社の北米プロジェクトが本格的に動くことになる。

 『AKIRA』と『攻殻機動隊』は、講談社にとって最も重要な作品の中にある。また、米国では劇場アニメ『AKIRA』、劇場アニメ『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』が、それぞれ1980年代と1990年代にサブカルチャーシーンに大きな衝撃を与えた。
 大友克洋、士郎正宗の名前とともに、海外のSFファンや映画ファン、アニメファンなどにも最も広く知られた作品と言ってもいいだろう。それだけに両作品の出版となれば、講談社の北米でのビジネスにかける意気込みを感じさせるものとなるだろう。

講談社 http://www.kodansha.co.jp/