タカラトミー 中国TVアニメ製作出資 中央電視台で今秋放映

 大手玩具メーカーのタカラトミーは、同社のアジア事業拡大の一環として、中国企業が制作する大型テレビアニメシリーズ『三国演義』の製作に出資することを決定した。
 『三国演義』は、中国の大手アニメーション制作会社北京輝煌動画公司と日本で映像コンテンツの企画・開発を行うフューチャー・プラネット株式会社との日中合作アニメーションである。タカラトミーはこのアニメーションの事業化委員会に出資する。 

 『三国演義』は、その名前の通り中国古典『三国志』をテレビアニメーション化するものである。日本では過去に何度かアニメ化されているが、中国国内でアニメーション化されるのは初めてになる。
 作品は出来るだけ原作に忠実する一方で、中国は勿論、日本を含む全世界で受け入れられる国際的なビジュアルを採用する。番組は全52話、総事業費は6億5000万円と予定する。このうちタカラトミーは、全体のおよそ38%にあたる2億5000万円を出資する。
 この事業予算は日本の同程度の長さのテレビアニメとほぼ同様の水準である。しかし、中国でのアニメーション制作は、日本より制作コストがかなり低いとされるので、中国国内ではかなりの大作シリーズとなる。

 アニメーション制作を担当する北京輝煌動画公司は、中国国営放送の中国中央電視台(CCTV)の子会社中国国際電視総公司のアニメーション制作事業会社である。このため作品は同社の持つ中国最大級の放映ネットワークでの放映が見込まれる。
 また、北京輝煌動画公司はアニメーションの二次利用に積極的な会社でもある。これまでに『三毛』や『なたのおおあばれ』といった作品で、中国市場で大きな実績を残している。今回は日本の大手玩具メーカーと事業提携を結ぶことで、そのノウハウを活用し、二次利用、三次利用からの収益の拡大を目指すと見られる。

 一方タカラトミーは、今回の出資により、玩具販売による収益確保と関連業で収益獲得を目指す。同社とタカラトミーが、中国と日本を含むアジア全域、さらに全世界での番組販売、玩具販売、オンラインゲームなどの事業展開を進めるとしている。
 また、同社は今回の事業を、中国で自社のオリジナルコンテンツのアニメーションマーチャンダイジング事業の実現、売上拡大の足がかりにするとしている。

 現在、中国では海外からのアニメーション番組の輸入、テレビ放映が大きく制限されている。このためテレビアニメの放映と連動する日本のキャラクター事業関連企業は、中国での同事業を事実上行えなくなっている。
 今回、タカラトミーは、日本のキャラクターではなく、中国のキャラクターを中国国内で展開をするという逆転の発想で、中国アニメーションビジネスに突破口を開く構えである。

 今後の事業計画では、今年9月中旬に中国において制作発表会を開催し、10月にはCCTVでの放映開始を見込んでいる。
 さらにタカラトミーは、今回のプロジェクトは業務提携の第1弾とし、来期にはやはり中国古典の代表作である『水滸伝』のアニメーション制作を予定している。その後の第3弾では、日中合作のオリジナルアニメーションの制作で合意している。『三国演義』の事業が成功すれば、タカラトミーの中国での事業拡大の可能性が広がる。

タカラトミー http://www.takaratomy.co.jp/
フューチャー・プラネット http://www.future-planet.co.jp/