ウィーヴMBOで非上場化目指す 投資ファンドのTOB活用

 企業投資事業を行なうアント・コーポレートアドバイザリーは、1月13日にアニメやキャラクター事業を行なうウィーヴに、株式公開買付けを行なうことを発表した。同社は自社が運用するACAグロース1号投資事業有限責任組合とMCPシナジー1号投資事業有限責任組合を通じて投資を行なう方針である。
 この公開買付けはウィーヴの代表取締役鈴木徹也氏の合意並びに、取締役会の賛同を得ているもので、マネジメント・バイアウト(MBO)のかたちを取ることになる。アント・コーポレートアドバイザリーによる株式買付け後は、株式の非公開化を目指す。

 鈴木徹也氏は現在、ウィーヴの21.46%の株式を保有しているが、全株を公開買付けに応募する予定である。ACAグロースとMCPはこの株式を含めて全体の株式の買付けを目指し、発行済株式の2/3にあたる66.67%の買付けを持ってTOBを成立させる予定である。
 買付け価格は一株あたり16400円と定める。過去6ヶ月間の平均株価である8846円に対し約85%のプレミアムを乗せており、また、過去1ヶ月平均値約6203円や過去3ヶ月平均値約5849円に対しては、それぞれ約164%、約180%のプレミアムを加えた価格となっている。。
 株式買付け総額は3億1700万円、最大で4億7600万円まで拡大するとしている。株式公開買付けは1月14日に始まり、3月2日に終了し、3月6日に決済を開始する。

 今回、ウィーヴがMBOに踏み切ったのは、同社の業績の不振が続いていることに加えて、それによる株価低迷が深刻な状態になっていたためとみられる。ウィーヴは株式上場維持に必要な時価総額5億円を長期にわたり下回っており、このままの状態では株式上場廃止が見込まれていた。
 そこでウィーヴの企業価値が実際の価値よりも過小評価されていると判断したアント・コーポレートアドバイザリーと組んだMBOに踏み切ったとみられる。代表取締役の鈴木氏は経営者としてとどまり、非公開企業として中長期的にウィ-ヴの経営に取り組むことになる。

 ウィーヴの事業は、アニメ企画とキャラクター事業、それに出版事業から構成される。アニメではこれまで『ビューティフル ジョー』などを手掛けたほか、人気シリーズの『おねがいマイメロディ』などがある。また出版事業では、『マクロス』シリーズのパートワークなどを刊行している。
 しかし、同社は近年パートワーク事業の一部タイトルやアニメ・特撮への製作投資での赤字が続き、経営不振に陥り、事業縮小を行なっていた。

 アントコーポレートは、ヴァージン・シネマズ・ジャパン株式会社(現:TOHOシネマズ株式会社)等のMBOに実績のある日興アントファクトリーの流れを汲む企業投資会社である。
 ACAグロースは上場企業に投資する専門ファンド、MCPシナジーははコンテンツ事業に特化した企業ファンである。日本の情報メディア産業に投資を行なうとし、一次著作権を保有している企業と二次著作権を保有している企業、これらを利用したビジネスを提供する企業を投資対象としている。
 アントコーポレートは、今回の投資の狙いをウィーヴが持つ潜在的な事業価値に注目しためとする。特に分冊百科パートワーク事業に注目しているようだ。ACAがメディア・コンテンツ業界に持つネットワークを活用し、経営支援を行なうことで、ウィーヴの中長期的な成長を目指すという。

ウィーヴ http://www.weve.jp/
アント・コーポレートアドバイザリー http://www.antca.jp/jp/