アニメ製作AIC 遊技機関連メーカー オーイズミ傘下に

 パチスロ及びその関連機器の製造・販売をするオーイズミは、アニメ製作会社のアニメインターナショナルカンパニー(AIC)の全株式を取得し、完全子会社とすると発表した。AICの株式は現在投資会社ACAが運営するMCPシナジー1号投資事業有限責任組合が3800株95%、株式会社TMカンパニーが200株5%を保有する。
 オーイズミはこのうちMCPシナジーが保有する株式を2010年9月30日付けで5億3000万円にて取得する。また、TMカンパニーが保有する株式は、同日AICが自己株買いを実施する。これによりオーイズミが同社の株式の100%を握ることになる。

 今回、買収されるAICは、1980年代に現社長である三浦亨氏設立したアニメスタジオに源流がある。現在の会社は2008年5月に事業分割により設立された。AICはアニメファン向けの作品を得意としており、『ストライクウィッチーズ2』や『そらのおとしもの』、『アマガミSS』など数多くの人気作品を手がける。アニメ業界を代表する企業のひとつだ。また、AICを中心にAICデジタル、AIC Spirits、AIC ASTA、AIC PLUS+といったブランド化したスタジオを複数持つ独特の制作体制を取っている。
 今回の発表によれば、AICの平成22年6月期の売上げは19億1500万円、営業利益1億円、経常利益1億300万円、当期純利益2800万円である。アニメ制作会社の中では中堅規模となっている。

 一方、AICを買収するかたちとなるオーイズミは、平成22年3月期の売上高が69億5100万円、当期純利益は1億5600万円と遊戯機業界では必ずしも大きな企業ではない。しかし、近年は『ひぐらしのなく頃に 祭』、『ダッシュ勝平』、松本零士さんによる『クィーンギャラクシア』といったキャラクター関連のパチスロを開発している。
 オーイズミは、遊技機業界ではアニメキャラクターなどの人気タイトルのライセンスを利用した遊技機の開発が活発化しているという。そのなかでアニメ事業に実績のあるAICをグループ会社とすることで、シナジー効果の発揮を目指す。さらにエンタテイメント・コンテンツ関連分野への事業進出を図る。

 遊技機関連業界ではオーイズが指摘するように、キャラクターを企画開発・製造するパチンコ・パチスロにアニメやマンガの作品を採用する例が増えている。認知度の高いキャラクターにより集客を目指している。
 パチンコ・パチスロ関連市場は大きく、また遊技機は一台数十万円と高額である。このためライセンス販売も商品がヒットすると一気に拡大するため、アニメ・キャラクターの権利保有企業にとっては無視出来ない存在だ。
 また、こうしたビジネスを直接知る遊技機企業が、アニメ・キャラクター関連企業を傘下に収めることで、キャラクターライセンスを確保する動きもある。トムス・エンタテインメントをグループ企業とするセガサミーホールディングス、サテライトをグループ化するSANKYO、円谷プロダクションなどをグループ企業にするフィールズなどがそうした例だ。
 また、遊技機市場が長期低下傾向もあり、遊技機関連企業が新事業としてアニメやキャラクターに目を向けていることもある。今後も遊技機関連企業による、アニメ・キャラクター企業の買収は可能性がありそうだ。

オーイズミ http://www.oizumi.co.jp/
アニメインターナショナルカンパニー(AIC)
http://www.anime-int.com/