スクエニ米法人 仏AnkamaのMMORPG北米展開

 スクウェア・エニックスの米国法人Square Enix, Inc.は、フランスのエンタテインメント企業Ankamaと提携し、Ankama開発のMMORPG『Wakufu』を北米市場で展開する。『Wakufu』は、Ankamaの展開するゲーム・アニメの主力ブランドである。ヨーロッパ地域でヒットしている。
 大ヒットになった『DOFUS』に続き、Ankama が2008年秋からヨーロッパでテレビアニメーションとMMORPGの同時投入をしている。2009年にはカードゲームもリリースした。Square Enix, Inc.はヨーロッパ地域と同様、プレイリは無料のPC向けゲームとして北米で『Wakufu』を運営する。

 『Wakufu』のテレビアニメーションは本国ではフランス3(France 3)で放映され、4歳から14歳の間で視聴率20%を超えるなど、高い人気を獲得している。現在ではドイツでも放映されるなど国際展開に力を入れる。
 今回の発表では、Square Enix, Inc.の展開には北米地域でのテレビ放映は含まれていない。しかし、AnkamaのCEOエマニュエル・ダラス氏は、今回のスクウェア・エニックスとの提携はテレビ、ゲーム、マンガ、フィギュアといった『Wakufu』全体のビジネスの成功に重要なファクターになると述べている。今後も、様々なメディアを通じた世界展開を目指すとみられる。

 Ankamaはフランスでオンラインゲームやアニメ、キャラクターを手掛ける大手企業、その代表作『DOFUS』で短期間に急成長した。『DOFUS』の世界のプレイヤー数は1000万人を超え、Ankamaは現在フランスで最も勢いのあるエンタテイメント企業のひとつとなった。
 また、同社のゲーム、アニメのキャラクターや映像は、日本のアニメスタイルに大きな影響を受けていることで知られている。フランスの伝統に海外からのカルチャーを融合させ、新しいメディア、ビジネススタイルに積極的に取り組んでいるのが特徴だ。
 それだけに日本との関わりも大きく、毎年パリで開催される大型イベント ジャパンエキスポ(Japan Expo)では大型ブースを出展し人気を集めている。また、2009年3月には日本法人を設立し、日仏のクリエイターによるアニメ製作を行っている。アニメ版『Wakufu』の一部も日本で制作されている。

 一方でAnkamaは新興企業であるため、ヨーロッパ地域以外でのビジネス基盤が弱い。そこでゲームビジネスで海外に幅広いネットワークを持つスクウェア・エニックスが、これに協力するとみられる。
 日本企業が海外で日本アニメスタイルを取り入れた作品のビジネスを行うケースは、これまでもバンダイナムコグループによる『ベン10』などがあった。しかし、今回は日本とフランスの企業が協力することで、それを北米に売り込む新しいかたちとなる。ゲームやアニメーションの国際ビジネスが新たなステージに入りつつある兆しなのかもしれない。

Wakufu http://www.wakfu.com/en

スクウェア・エニックス http://www.square-enix.com/jp/
Ankama Japan(日本法人) http://www.ankama.jp/