米国4Kids売上げ減少続く 日本アニメ集中で回復目指す

 米国のキャラクター・ライセンス会社4キッズ・エンタテインメント(4Kids Entertainment)が8月16日に2010年12月期第2四半期の決算発表を行なった。同社は業績不振が続いており、株式時価総額の減少により今年5月にニューヨーク証券取引所上場を廃止になっている。現在はより取引基準の緩いOTCBB市場で株式売買がされている。
 今回は上場廃止から初めての決算発表として注目されたが、第2四半期まででは引き続き厳しい状況が続いている。第2四半期までの売上げは前年同期比48%減の674万ドルとなったほか営業損失が1192万ドル、純損失が1215万ドルである。依然最終赤字が続く。4Kidsはこうした厳しい現状から会社の売却を含む企業再構築を表明しているが、現在のところは会社買収や新たな資本の動きはない。

 売上高の大半は、ライセンス事業によるものである。特に日本のカートゲーム・アニメの『遊戯王』からの売上げの占める割合が高い。実際に第2四半期には『遊戯王』のライセンス事業収入は増加した。しかし、『忍者タートルズ』や『恐竜キング』での減少分をカバー出来なかった。ライセンス事業の売上高は517万ドル(前年同期35%減)であった。
 これに続くのがテレビ放映・映像事業である。売上高は前年比51%減の184万ドルである。前年にあった『恐竜キング』の放映権販売に相当するものがなく減少した。同社が新たに獲得した新作の展開がまだ始まっていないことが理由とみられる。

 2010年上半期は厳しい決算となったが、4キッズは下半期により明るい見通しを立てる。ひとつは、同社のコストの大きな割合を占める地上波ネット局The CWでの放送枠の買い取りコストの引き下げに成功したことである。
 また、これまで同社の業績に大きな負担を与えてきた自社コンテンツ「Chaotic」の事業から全面撤退したことも大きい。売上げ面では減少となるが、過去数年の赤字の大きな原因がなくなることで、中長期的に事業の安定化に貢献すると見られる。
 一方で、同社の主要コンテンツである『遊戯王』の事業拡大に力を入れるとしている。北米だけでなく、ヨーロッパでも事業拡大を目指す。

 また、放送番組全体のブランド再構築も積極的に進める。The CWの放映枠をこの秋から新たに「Toonzai」に改編し、放映番組を組み直す。4キッズは4時間もの子ども番組の放映枠はほかにないと、その事業に依然優位性があるとする。
 そのうえで番組の改編にあたっては、子どもたちに人気のある日本アニメに特に力を入れるとしている。実際に秋シーズンの番組には『遊戯王』、『遊戯王5D’s』、『ドラゴンボール改』、『恐竜キング』、『ソニックX』が並ぶ。番組の人気と共に、日本アニメが比較的低コストで獲得出来ることも力を入れる理由のひとつとみられる。
 ウェブサイトでも4キッズは、日本アニメに力を入れる。こちらも新たに「Toonzai」とブランドを変更する。過去に同社がWBなどで放映してきた日本アニメだけでなく、より幅広い日本のアニメ作品の配信を行なう。配信は吹き替えだけでなく字幕版も含むとしており、同社の新たな戦略事業となる可能性がある。日本アニメの北米向けの配信事業が広がるなか、今後4キッズのウェブ事業展開も目が離せないものとなりそうだ。

4キッズ・エンタテインメント(4Kids Entertainment)
http://www.4kidsentertainment.com/