「東映アニメーション」初の企画一般公募プロジェクト、受賞企画発表 高木社長「デビュー作とは思えない企画がいくつもあった」

東映アニメーション株式会社が、2019年6月より実施した初の一般公募プロジェクト「東映アニメーション100年アニメプロジェクト」の受賞企画を発表。プロ・アマ問わず、7つのオリジナルアニメ企画が選出され、代表取締役社長・高木勝裕も「デビュー作とは思えない企画がいくつもあった」とコメントしている。

「東映アニメーション 100年アニメプロジェクト」は、オリジナルのアニメ企画を広く一般から公募し、企画の募集を通じ、次世代のオリジナルアニメや優秀なクリエイターの発掘を目的として実施。新しい発想を持つクリエイターとともに、100年続くアニメを制作したいという思いから、プロジェクト立ち上げに至った。
アニメ企画の一般公募は、東映アニメーション60年以上の歴史の中で初めての試みだ。


本プロジェクトで企画を募集したコースは、アニメや映像製作の経験がない未経験者でも挑戦し易いアイデア重視の「コースA:だれでもアニメコース」、アニメなどの映像製作経験者の方を主な対象として企画の完成度を重視する「コースB:プロでもアニメコース」、『一休さん』を自由な発想でリメイクする「コー
スC:みんなでリメイクコース」の全3種。

東映アニメーションの高木社長は、大賞に選出された「B:プロでもアニメコース」大嶋まさひろの『ドングリ通信レスキュー隊誕生 天馬天空を駈けていけ』をはじめ、応募された企画について「ABC全てのコースにおいてクオリティーが高い企画が多かったと思います」「初めて企画を作ってみましたという方からの企画のクオリティーも非常に高く、デビュー作とは思えない企画がいくつもありました」とコメント。
また、「当プロジェクトが、皆様のこれからの創作活動へのきっかけや今後の励みになれば大変嬉しく思います。皆様の今後のご活躍に期待するとともに、今後も機会がありましたら、企画の募集は続けていきたいと思っております」とも語った。

大賞をはじめとする受賞企画は、企画にあわせた様々な形でのメディア展開を検討される。企画のあらすじは公式サイトにて公開中だ。

■受賞企画
<大賞>
募集コース:B プロでもアニメコース
企画名(作品名):ドングリ通信レスキュー隊誕生 天馬天空を駈けていけ
応募者名:大嶋まさひろ

<社長特別賞>
募集コース:A だれでもアニメコース
企画名(作品名):ピグマリオンのオレンジ
応募者名:新丸令士

<優秀賞>
募集コース:A だれでもアニメコース
企画名(作品名):Paint the Earth
応募者名:仁枝志予

募集コース:A だれでもアニメコース
企画名(作品名):ライドン・ライオン
応募者名:風呂屋龍乃介

募集コース:B プロでもアニメコース
企画名(作品名):雨だって彩々
応募者名:遍柳一

<奨励賞>
募集コース:A だれでもアニメコース
企画名(作品名):メテオギャザラー
応募者名:真夜寛

募集コース:A だれでもアニメコース
企画名(作品名):クラゲの骨
応募者名:本山久美子

※「コースC:みんなでリメイクコース」は該当者なしとなりました。

<以下、コメント全文掲載>

代表取締役社長・高木勝裕


当プロジェクトに多数の企画を応募くださりありがとうございました。
想像以上に多くの企画を応募いただけたことをはじめ、「当プロジェクトがきっかけで初めて企画を作ってみました」といった前向きなメッセージも多数届いており、当プロジェクトを実施して本当に良かったと思っております。

さて、全体の感想ですが、ABC 全てのコースにおいてクオリティーが高い企画が多かったと思います。私もこれまでに、多くの企画に接してきましたが、それでも驚かされたり、感心させられることも多かったです。これは、応募された皆様の企画にこめられた熱意と、映像業界をはじめ、多種多彩な業種でキャリアを積まれてきた皆様からご応募いただけたことによる結果だと思っております。

また、ABC 全てのコースにおいて、初めて企画を作ってみましたという方からの企画のクオリティーも非常に高く、デビュー作とは思えない企画がいくつもありました。それ以外にも、荒削りではありますが、アイディアに光るものがあり、非常に高いポテンシャルを感じさせる企画も多くありました。そういった企画には、ここをこうすればもっと面白く出来るのに!と私なりのアイディアも加えたいと思うことが何度もありましたが、当プロジェクトは、あくまでコンテストで、私のアイディアを加えてしまっては不公平になってしまいますので、そこは残念でした(笑)

当プロジェクトが、皆様のこれからの創作活動へのきっかけや今後の励みになれば大変嬉しく思います。皆様の今後のご活躍に期待するとともに、今後も機会がありましたら、企画の募集は続けていきたいと思っております。
なお、大賞を始めとする受賞企画は、さまざまな形でのメディア展開を探っていきます。出来るだけ早く皆様にお届けできればと思っておりますので、楽しみにお待ちください。

最後になりますが、新型コロナウイルスの感染拡大の収束を強く願っております。

―高木社長から大賞受賞企画について
AIといった最新テクノロジーとリスをはじめとする動物達とのコラボレーションが非常に良かったです。

劇中では、ドングリを使ってリスと人間がコミュニケーションを取り、命の危機に瀕している老犬を助けるといったシーンなど、人と動物の関係性や最新のテクノロジーとの向き合い方なども考えさせられる、社会的な要素もある企画になります。

選出理由としては、企画の完成度のほかに、AIと動物達の関係性に斬新さを感じ、大賞としました。

―高木社長から社長特別賞について
まず、この賞は、この企画のために特別に用意しました。

当企画の著者は、今回が初の大作ミステリーの執筆とのことですが、これがデビュー作とは思えませんでした。読み進めるにつれ、段々と物語に引き込まれてゆき、長編作品でしたが最後まで一気に読んでしまいました。はじめはバラバラだった多くの登場人物達の目的や行動が、最終的に一つの事象に集約されてゆくストーリー構成の完成度には非常に驚かされました。

映像化させるためには、良い意味でいろいろ考えさせられる企画だと思います。

各審査担当者 総評


―「だれでもアニメ」コース
このコースに一番多くの応募があり、半数程度が、今回初めて企画を作って応募された方からのものでした。
全体としての完成度も想像していた以上に高く、さまざまなジャンルを多彩な切り口で作られた企画が多かったこともあり、審査は非常に難航しました。

傾向としては、流行の要素や設定を盛り込み、上手に纏めている企画が多かった印象です。しかし、上手に纏めようとしたためか、斬新さやインパクトが弱くなってしまっている企画も見受けられました。
審査を通じて、応募された方が多くの映像作品を深く研究されていることや創作への熱意を強く感じさせられました。

―「プロでもアニメ」コース
半数以上が、プロとしての創作経験がある方からの応募でした。
傾向としては、長期間のシリーズ化を目指したものが多く、その為の設定などの練り込み等が非常に良く考えられていました。
すぐに製作に取りかかれそうな企画が複数あり、そのため、当コースの審査は、コースA以上に難航しました。

―「みんなでリメイク」コース
TV アニメーション「一休さん」(放映期間:1975 年10 月15 日~1982 年6 月28 日)のリメイクです。放映が前だったこともあり、比較的年齢が高い方からの応募が多数ありました。

元になる「一休さん」との関係性などの掘り下げがもう少し欲しい感じはありますが、企画としての完成度が高く良いものも多数ありました。中には、斬新で元となる「一休さん」のイメージとは大きく異なる企画もございました。

かなり迷いましたが、当コースは「一休さん」のリメイクがテーマということを重視し、最終的に「受賞該当作は無し」といたしました。

[CHiRO★]

「東映アニメーション 100年アニメプロジェクト」公式サイト
https://toeianim-100p.jp/