スクエニ第1四半期利益急伸 出版事業も堅調

 ゲーム大手のスクウェア・エニックス・ホールディグスは、8月6日に2011年3月期第1四半期の決算を発表した。2010年4月に『ドラゴンクエスト モンスターズ ジョーカー2』が発売され、125万本を出荷するヒットになったことに加え、3月に欧米で発売した『ジャストコーズ 2』、『ファイナルファンタジーXIII』が順調で好調な業績となった。
 連結売上高は325億4000万円と前年同期の293億9900万円を10.7%上回ったほか、営業利益は54億3400万円、経常利益は34億2600万円と利益面での伸びが目立った。それぞれ前年同期の9.14倍、2.24倍になる。当期純利益は18億1200万円だった。

 アミューズメント事業、出版事業、ライツ・プロパティ事業も利益となっているが、それでも利益の大半を生み出したのはゲームを中心とするデジタルエンタテインメント事業である。売上高は166億2600万円、営業利益は58億9100万円である。
 タイトーによるアミューズメント事業は、売上高は109億7800万円、営業利益は6億8300万円だった。アミューズメント施設運営の事業環境が引き続き厳しく低調だとしたが、事業全体では利益を確保した。ライツ・プロパティ等事業の売上高は8億9800万円、営業利益は2億2300万円である。利益率の高さが特徴となっている。

 出版事業は、作品のテレビアニメ化効果によるマンガ単行本販売が引き続き堅調だったとしている。売上高は40億3800万円、営業利益は12億5100万円である。
 スクウェア・エニックスの現在の業績予想では、通期の出版事業の売上高は100億円、営業利益は20億円としている。しかし、第1四半期の段階で、売上高進捗率は4割、営業利益進捗率は既に6割超に達している。第1四半期には同社を代表する人気作品『鋼の錬金術師』が連載完結を迎えており、これが大きな話題となり、販売に結びつき業績を押し上げたと見られる。
 国内出版は順調となっているが、今後の展開は海外事業が鍵になりそうだ。スクウェア・エニックスはこの7月に、自らの運営による米国、フランス向けのマンガのインターネット配信事業のスタートを明らかにしている。海外に向けた直接配信は成功すれば大きな利益をもたらすが、国内他社に先駆ける新ビジネスだけにリスクも大きい。今後の動向が注目される。

 好調な第1四半期決算となったが、スクウェア・エニックス・ホールディグスは業績予想の修正は半期、通期とも行なっていない。同社はこれまでも短期間での業績予想の修正を避ける傾向があり、今回もそうした流れを受けたものとみられる。
 しかし、第2四半期以降も現在の好調が続けば、どこかの段階で業績予想修正を行なってくる可能性がありそうだ。

スクウェア・エニックス・ホールディグス http://www.square-enix.com/