角川G第1四半期増収減益 出版堅調も映像苦戦

 角川グループホールディングは7月29日に平成23年3月期第1四半期の決算発表を行った。連結売上高は320億1800万円と売上げ面では堅調だったが、営業利益は26%減の8億1400万円、経常利益は18.3%減の10億6900万円、そして四半期純利益は投資有価証券評価損を計上したことから24億7200万円のマイナスと利益面では苦戦した。
 また、同社は今回の決算に合わせて、第2四半期業績予想の修正も発表している。出版事業の好調が続いているとして、連結売上高を600億円から620億円に引き上げた。営業利益も13億円から18億円に、経常利益は15億円から20億円に上方修正されたが、四半期純利益は投資有価証券評価損が響き逆に3億円の赤字を18億円の赤字に下方修正した。

 業績を支えたのは出版事業である。第1四半期の売上高は222億4500万円、営業利益は17億5500万円と前年に引き続き堅調だった。特にマンガとライトノベルのメディアミックス効果による好調を指摘している。
 業績に貢献したライトノベル作品には、『デュラララ!!×8』、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない6』、『バカとテストと召還獣』、『文学少女』、『生徒会の八方』を挙げている。やはりアニメ化作品が中心である。一方、マンガでは『涼宮ハルヒの憂鬱11』、『新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画10』、『とある科学の超電磁砲5』、『テルマエ・ロマエ』が業績に貢献した。『テルマエ・ロマエ』は日本マンガ大賞受賞がセールスを押し上げたとみられる。
 また、映像事業でなく、出版事業に含まれているアニメ映像パッケージでは、『ストライクウィッチーズ Blu-rayBOX』、『おまもりひまり』が好調だった。

 一方、映画事業と情報誌、ウェブ・モバイル関連事業から構成されるクロスメディア事業はいずれも赤字であった。映像事業は売上高70億2500万円の営業損失4億4500万円、クロスメディア事業は売上高67億7200万円の営業損失2億3400万円である。メディアミックスを掲げる角川グループだが、実際には映像分野とクロスメディア事業は出版販売を伸ばす役割をするが、それ自体の収益化に苦しんでいるとみられる。
 映像事業では映像パッケージで海外ドラマ『CSI:マイアミ7』、アニメ関連DVD、Blu-rayの販売が堅調であった。しかし、公開映画に興収未達作品があったこと、6月のシネコン動員の不振だったことが業績に影響した。特に劇場興行に苦戦している様子が見て取れる。

角川グループホールディングス http://www.kadokawa-hd.co.jp/