東映アニメ第1Q好調決算 ワンピース効果で増収増益

 国内アニメ制作最大手の東映アニメーションの業績が好調だ。7月26日に発表された平成22年第1四半期決算は、大型キャラクターの好調で増収増益となった。
 連結売上高は前年同期比15.1%増の58億3300万円、営業利益は8.7%増の8億6600万円だった。また経常利益は13.2%増の10億3000万円、四半期純利益は20%増の6億4900万円となった。アニメ業界の環境が悪化しているとされるなかで、堅調さを維持している。

 業績の好調の理由は、定番キャラクター『ワンピース』、「プリキュア」シリーズ最新作『ハートキャッチプリキュア!』の人気がここに来てさらに大きな盛り上がりを見せているためである。これに「ドラゴンボール」シリーズも加わり、安定した売上げと結びついた。
 特に版権事業、商品販売事業、その他事業のイベントの売上高伸び率が高い。版権事業の売上高は21億8600万円と前年同期比57.1%増となり、利益は10億2100万円(同84.6%増)である。国内では、『ワンピース』と『ハートキャッチプリキュア!』が、海外では欧州を中心に『ドラゴンボール』が稼働している。ただし、海外については、急激な円高により円建ての決算では大幅な減収となっている。
 商品販売事業でも、『ワンピース』と『ハートキャッチプリキュア!』を中心に展開した。売上高は16億9200万円(同132.1%増)、利益は5600万円である。

 しかし、映像制作・販売事業は、売上高は18億5000万円(前年同四半期比35.9%減)、利益は1200万円(同97.5%減)と落ち込みが目立った。劇場アニメ部門は3月に公開した『映画プリキュアオールスターズDX2 希望の光☆レインボージュエルを守れ!』の興収が前期に計上済だったのに加えて、テレビアニメ部門の放映本数が減少したことが響いた。また、この期にはDVD、Blu-ray Discの大型タイトルもなく、パッケージソフト部門も大幅減収となった。
 海外部門では、前年同期に大きな割合を占めた「ドラゴンボール」シリーズの北米ビデオ化権とイタリアテレビ放映権の大口の販売がなくなり、大幅な減収となった。海外販売の主力も「ドラゴンボール」シリーズや「プリキュア」シリーズ、『ONE PIECE』である。
 この結果、第1四半期の売上高で映像制作・販売事業の占める割合は、3割程度まで大きく下がった。また、映像制作・販売事業の中にも、インターネットや携帯向けの配信、ビデオパッケージの販売が含まれることから、全体に占めるアニメーション制作事業の割合はさらに低い。

 今期については、キャラクター事業が中心の事業構成となり、東映アニメーションのビジネスの変化を感じさせる。また、これは昨今のアニメ産業全体の特徴、アニメーション制作の厳しさが増し、キャラクター事業が安定していることを反映しているとみられる。

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