米大手動画配信サイトHuluが有料会員導入 月9.99ドル

 米国の大手動画配信サイトHuluが7月1日から「Hulu Plus」と呼ぶ有料視聴サービスの導入を開始した。HuluはNBCユニバーサル、ニューズ、ウォルト・ディズニーのハリウッドの大手メディアが共同出資する動画配信サイトで、テレビ番組や映画など豊富なコンテンツで人気を集めている。
 動画配信サイトではYouTubeに次いで米国で第2位だが、大手メディアを中心に提供される厳選された作品だけを配信し、一般からの投稿動画の割合が高いYouTubeと差別化を図っている。米国を代表する動画配信サイトである。
 Huluは2008年にサービスをスタートし、これまでは動画に付加された広告収入により無料視聴で事業を運営してきた。そしてHuluは過去2年近く、この広告収入により黒字経営を維持している。
 その一方で、配信する番組の量に較べて、広告収入が少な過ぎるとの指摘もあり、同社はさらなる企業成長を目指し有料サービスを導入する。新たな方向にビジネスの舵を切ることになる。

 Hulu Plusのサービスはその名前の通り、新たなプレミアサービスの導入になる。月額9.99ドルで、これまでより多くの番組が楽しめる。これまでは視聴話数が限られていた作品も、全シーズンに自由にアクセス出来る様になる。例えば、ロンングランのテレビドラマ『Xファイル』は9シーズン全てが視聴可能になるという。
 さらに多様な視聴方法で、Huluを楽しめるのもウリである。iPadやiPhoneを利用した視聴やサムソン製のインターネットTVを利用したテレビへの直接接続も可能とする。番組の数と、その視聴するためのデバイスが拡張の二方向のプレミアサービスだ。 
 一方で、Huluの無料サービスはこれまでどおり維持される。無料の視聴サービスに慣れたプラスαのサービスにどの程度の利用者があるのか今後の行方が注目される。

 有料制の導入でもうひとつ注目されるのは、Huluで多数配信されている日本のテレビアニメの今後である。Huluで配信されている作品には、『NARUTO』から『Bleach』、『鋼の錬金術師 FMA』、『ONE PIECE』から『ふたりはプリキュア』、『クレヨンしんちゃん』、『山村浩二セレクション』まで多数の日本アニメが含まれる。その数はおよそ100タイトル、これはHuluの「アニメション/カトゥーン」カテゴリーの半数以上を占める。さらに人気作品は、Hulu全体でもトップクラスの人気となっているだけに、現在は米国ドラマだけのHulu Plusに日本アニメも喰いこめるのか気になるところだ。
 米国では現在、アニメやアジアコンテンツ専門の動画配信サイト クランチロールが、日本アニメの有料視聴サービスを導入している。ただしHuluの最新作の視聴が無料、アーカイブが有料に対して、クランチロールは最新作が有料、アーカイブは無料と対象的な戦略を取っている。今後の日本アニメの配信戦略も気になるところだ。

Hulu http://www.hulu.com/