09年仏アニメーション市場動向 国立映画センター発表

 世界でも有数のアニメーション大国であるフランスのアニメーション市場は、2009年は堅調に推移したようだ。フランスの国立映画センター(CNC:Centre national de la cinématographie)は、現在アヌシー市で開催されているアヌシー国際アニメーション映画祭にて、2009年の国内アニメーション産業のレポートを発表した。
 発表によれば、フランスが2009年に制作したテレビアニメーションは351時間で、前年比の35.5%の増加である。その制作売上高は2億1110万ユーロ(39%増)と推定される。
劇場アニメーションが好調だった。2009年の劇場アニメーションの公開は、過去最高水準の35本に達した。観客は2853万人と前年比の66.2%増と急伸した。このうちフランス・アニメーションは8本、512万人の観客を集めた。映画全体の興収シェアで、アニメーションの占める割合は17.9%だった。

 CNCはこうしたテレビアニメーションの1/3以上が海外輸出されたと指摘する。そして、フランスのテレビアニメーションの輸出は大きな成功を収めているとする。また、アニメーション制作費の2割以上が海外からのパートナーにより調達されたものであるという。海外からの資金調達と海外輸出が同国のアニメーション産業を支えているとの見方だ。
 しかし、一方で、フランスのテレビアニメーションの制作時間数は過去10年間で2003年の208時間から2006年の395時間とぶれが大きい。このため2009年の351時間、売上高2億1110万ユーロは、高い水準ではあるが、拡大基調と見るにはやや力不足だ。同国が現在、積極的に進める海外との共同プロジェクトの結果が出る今後数年の動向を確認する必要があるだろう。

 レポートの中では、フランスのアニメーション制作のスタジオ別ランキングも発表されている。これによればMarathon Media と Tele Imagesを擁するZodiak Entertainmentグループが52時間を制作し最も多く、全体の14.8%を占める。Marathon Mediaは、『トーターリー・スパイズ』や『チーム・ギャラクシー』といった世界的に人気のシリーズを制作している。作品の中には、日本のアニメスタイルの一部を積極的に取り入れたものもある。
 続いて2位がAlphanimが8.9%、3位Dargaud / Ellipsanime / Dupuisが8.7%、4位Futurikonが6.5%となる。5位以下はMethod Animations、Moonscoop IP、Normaal、TeamTOといずれも製作時間は20時間前後、シェアで5%台である。フランスのアニメーション業界は、日本と同様に小規模なスタジオが群雄割拠している様子が見て取れる。

フランス国立映画センター(Centre national de la cinématographie)
http://www.cnc.fr/