仏AnkamaとTokyopop ドイツ進出で提携

 フランスのゲーム・アニメーション企業のAnkamaは、自社の人気作品『Wakfu』のドイツ進出にあたって、マンガ出版社Tokyopopと提携を結んだことを明らかにした。Ankamaは2008年からフランス3で放送し子供たち大人気となった『Wakfu』を、この秋からドイツRTL2でも放映を開始する。現地では無料のブラウザーオンラインゲーム『Wakfu: The Guardians』もスタートさせる予定だ。
 Tokyopopのドイツ法人が、これに合わせてさらに『Wakfu』のコミックスを発売する。テレビ、ゲーム、コミックスのクロスメディアを利用して、ドイツ市場で『Wakfu』を売り込んでいく。またTokyopopは、Ankamaの別の人気MMORPG『DOFUS』のマンガスタイルでの出版も予定している。Tokyopopは、Ankamaに関する出版物を今後20冊以上販売すること計画している。

 Tokyopopは東京に本社を持ち、ロサンゼルスを拠点にマンガ出版、映像製作事業を手がけるエンタテイメント企業である。日本マンガの翻訳出版や日本マンガスタイルの海外作品の出版に取り組んでいる。
 ドイツに現地法人Tokyopop GmbHを擁し、ドイツでのマンガ出版に存在感がある。今回Ankamaは、自社作品のターゲットが重ねるTokyopopとの提携を選んだと見られる。

 一方Ankamaは、2004年にフランスでMMORPG『DOFUS』で事業を開始、このゲームが大きな人気を博し急成長を遂げた。ゲームからアニメーション、出版などにも進出し、フランスポップカルチャーを代表する企業となっている。
 Ankamaの作品は、しばしば日本のアニメから影響の大きさが指摘されている。特にアニメーション作品『Wakfu』には、日本の2Dアニメとスタイルが取り入れられている。Ankamaは毎年フランス・パリで開催されるジャパンエキスポで巨大なブース出展を行なっており、そのファン層にはアニメやマンガとの重なりが窺える。

 また、同社は2009年には日本法人Ankama Japan株式会社を設立し、日本国内でのアニメーションの制作をスタートしている。同社が製作進める『Nox』は『Wakfu』からスピンオフ作品、キャラクターデザインに日本を代表するアニメーター湯浅政明を起用、作画監督は『カイバ』や『四畳半神話大系』の三原 三千夫さんである。
 パリを舞台にした『レミー・ラ・ボエーム』は原作と監督をフランスから、制作を日本で行なう。さらに『鋼鉄のヴァンデッタ』はほとんど全てを日本で制作し、フランスだけでなく日本市場も狙った作品となっている。複数の作品でフランスと日本の共同製作の様々な試みが行われている。

 両社の提携は、日本のアニメスタイルを取り入れてきたフランス企業と日本マンガスタイルを取り入れた米国産マンガに取り組んできた2つの企業が手を組むものとなる。
 近年、世界のエンタテイメント分野でアニメスタイル、マンガスタイルが拡大している。さらにそれがクリエティブ、ビジネスの両面で独自の進化を遂げている。今回の動きは、そうした現在のトレンドを反映したものと言えそうだ。

Ankama Japan株式会社 http://www.ankama.jp/jp
Tokyopop(日本) http://www.tokyopop.co.jp/