マーベラス2期連続最終赤字に アニメ制作受注は減少 

 音楽、映像、ゲームなどのエンタテイメントコンテツのマーベラスエンターテイメントは、5月10日に平成22年3月期通期決算を発表した。アニメ制作受注が前年より減少したこと、ゲームソフトなどのデジタルコンテンツ事業が不振だったこと、さらに連結子会社の一部を売却したことで、売上高は前期比で18.3%減少し82億8400万円に留まった。また、営業損失が16億6800万円、経常損失は17億2500万円、当期純損失は16億2300万円と利益面では赤字幅がきつく、2年連続の最終赤字となった。
 この赤字についてマーベラスは、デジタルコンテンツ事業での国内外の販売不振、そして棚卸資産の評価損計上、新作ソフトの開発中止、発売時期見直しなどを行ったことを理由に挙げる。全体に厳しい1年であったことが分かる。

 こうした中で音楽事業は好調だった。「プリキュア」シリーズの企画音楽が好調で、特に『ハートキャッチプリキュア!』の主題歌CDはシリーズ最大のヒットとなった。また、ヴィジュアル系アーティストvistlipのCD・ライブDVDが順調であった。
 映像でも「プリキュア」シリーズの受注は好調に推移し、映像パッケージの受注は微減に留まった。さらに出資作品の権利配分収入が順調で、コンテンツのコスト管理、組織の効率化が進んだことから利益は前年比で増加した。しかし、アニメ制作の連結子会社アートランドのアニメ制作受注が減少し、さらに同社ののれん代4700万円をこの期中に特別損失とした。音楽映像事業の売上高は36億3500万円(前期比15.6%減)、営業利益は5億500万円(同7.7%増)である。

 ゲームソフトが中心となるデジタルコンテンツ事業は不調だった。国内20タイトル、英国11タイトル、米国4タイトルを発売した。しかし、総出荷本数が大きく減少し、また開発中止や発売時期の見直しを行ったことで減収減益となった。
 欧州市場では自社発売からの撤退を決定し、英国の連結子会社Rising Star Games Limitedの全株式
を売却した。デジタルコンテンツ事業の売上高は34億6500万円(前期比25.8%減)、営業損失は16億8000万円である。

 舞台公演事業は、定番シリーズのミュージカル『テニスの王子様』、「『マグダラなマリア』~マリアさんは二度くらい死ぬ!オリエンタルサンシャイン急行殺人事件~」など181公演を行った。公演数は減少したものの、観客動員は順調に伸びた。
 また、「ミュージカル『テニスの王子様』」の海外演を行わなかったことで利益率が伸び、利益も増加した。舞台公演事業の売上高は11億8300万円(前期比2.0%増)、営業利益は9300万円(同55.3%増)である。
 平成23年3月期については、デジタルコンテンツ事業で開発タイトルの選別を厳格に行うことから連結売上高は65億円と引き続き減少する見込みだが、営業利益1億6000万円、経常利益1億円当期純利益9000万円の黒字転換を見込む。

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