テレビ東京 クランチロールに7千万円弱を出資

 テレビ東京は、日本アニメの海外向け番組配信サイトのクランチロール(Crunchyroll, Inc.)に資本出資を行う。3月25日にクランチロールが明らかにした。
 同社は米国・サンフランシスコ市に本社を持ち、日本アニメを中心とした動画配信やファンコミュニティのウェブサイトを運営する。日本の権利保有者からインターネットでのアニメ番組ランセンスを獲得し、有料と無料のふたつの方法で配信を行っている。

 クランチロールは新たに第三者割当増資を実施する予定で、150万ドルの増資のうちおよそ半分75万ドル(約6800万円)をテレビ東京が出資する。割当増資の手続きは2月中に完了している。残りの75万ドルについては、現在、日本の出版社と出資を交渉中だとしている。
 クランチロールは、もともと米国 シリコンバレーのエンジェルと呼ばれる個人投資家からの出資で設立された。その後、米国の大手ベンチャーキャピタル ベンロックからも出資を受け、その資本と協力によりビジネスを展開してきた。今回の増資では日本の権利者保有者によるものとなり、同社のビジネスの新たな展開を感じさせる。

 今回の出資についてテレビ東京は、「クランチロールを通じて新しい番組をより多くのオーディエンスに紹介する。ライツビジネスを世界に向けて戦略的に開拓する」としている。昨年来、テレビ東京が進めるアニメライツビジネスの強化の一環となる。
 一方クランチロールは、「(テレビ東京と)より密接な関係を結び、新しいビジネスを長期に亘って構築する」とする。日本の大手放送局の出資は、クランチロールのビジネスに対する信頼を増すことになるだろう。

 テレビ東京は2009年1月より、『NARUTO』をはじめとする有力コンテンツを提供するなどクランチロールと緊密なビジネスを続けてきた。同局の作品供給が、クランチロールのそれまでに違法投稿動画の容認から、正規のインターネット配信から利益を挙げるビジネスモデルの大幅変更のきっかけになった。
 今回はこうした両社の関係をより密接にするものである。出資によりテレビ東京はより深くクランチロールに関わり、同社の今後の経営のリスクを共有化することになる。いままで以上に、クランチロールのビジネスの成長と利益の拡大に関心を寄せることになるだろう。

クランチロール(Crunchyroll, Inc.) http://www.crunchyroll.com/
テレビ東京 http://www.tv-tokyo.co.jp/