コナミ米国「遊戯王」TCG裁判で和解に満足と発表

 コナミの米国子会社コナミ・デジタル・エンタテインメント・インク(Konami Digital Entertainment, Inc. (KDE))は、2月3日に『遊戯王』シリーズ・トレーディングカード偽造事件について米国のトレーディングカードゲーム会社アッパーデック(Upper Deck)と和解したと発表した。和解にあたりアッパーデックは、2008年10月までに北米の小売店で流通した数十万枚の偽造カード事件を首謀したことを認めた。
 和解は該当裁判の判決がでる直前に行われ、コナミ側、アッパーデック側、いずれも和解の詳細について明らかにしていない。しかし、アッパーデックは、今後『遊戯王』TCGのビジネスに関わることが出来なくなり、和解にあたりコナミ側に賠償金を支払ったとみられている。実質的なコナミ側の勝利となった。

 『遊戯王』TCGの偽造事件は、2008年10月にKDEのスタッフが、米国のトイザラスで『遊戯王』TCGの偽造カードを発見したことが発端になっている。調査を進める中でコナミは、それまでアジア地域以外のTCGの海外ライセンス管理をしていたアッパーデックとの契約を2008年に12月に突然打ち切り、自ら事業を展開することを発表した。
 これは偽造カード事件の調査の中で、アッパーデックがコナミから供給を受けていたカードとは別に中国で偽造カードを製造し、流通していたことが判明したためである。このライセンス契約の打ち切りを巡って両社の意見が真っ向から対立し、裁判となっていた。

 しかし、今回の和解では、アッパーデックは社長自らが偽造を指揮し、コナミ側に発覚しないように工作したことを認めた。また、アッパーデックの弁護士は「こうしたことは完璧に間違っていた」と表明したことをKDEは発表している。
 最終的な判決を待たず和解に至った理由は不明だが、コナミにとってはアッパーデックが自社の過失を全面的に認めたこと、コナミの海外ライセンス事業の正当性が確認されたことで成果を得たとの判断があったと見られる。
 また今回の和解にあたってアッパーデックの弁護士は、「現時点でアッパーデックのライフポイントはほとんど残っていない」と述べたという。コナミはアッパーデックに致命的な打撃を与えることで、TCG業界が混乱するのを避け、実質的な勝利を得たと見られる。

 それでも多数のスポーツカードを取り扱う米国最大のトレーディングカード企業が、自らの過失を全面的に認めた影響は大きい。特に、アッパーデックは公式プレスリリースで偽造事件との関わりをたびたび否定してきただけに、消費者やユーザー、ビジネスパートナーなどのステイクホルダーの今後の対応が懸念される。
 『遊戯王』TCGの事業は既に今年春より実質的にコナミ側に移っており、今回の和解による大きな影響はないとみられる。

コナミ http://www.konami.co.jp/