香港のアニメーションスタジオ イマジ・アニメーション・スタジオ(Imagi Animation Studios)の創業者で、元CEOであるフランシス・カオ氏は、今年1月に新たなエンタテイメント会社ユニコーン・スタジオ(Unicorn Studios)を設立した。1月29日の北米のアニメニュースサイト Anime News Networkで明らかになった。
報道によればユニコーン・スタジオは、グラフィックノベル、コミックス、ゲーム、アニメーションなどの幅広いエンタテインメントを扱い、脚本家やキャラクターデザイナー、CGアーティストを擁する。最初の作品として、喬靖夫氏の武侠小説『武道狂之詩』のコミックス、ゲーム、アニメーションを開発する。今後もアジアをテーマにしたもの、香港スタイルの作品を積極的に取上げる。
フランシス・カオ氏は、『ATOM』や『TMNT』などの劇場CGアニメーションで知られるイマジ・アニメーション・スタジオの創業者として知られる。また、同社のCEOとして、劇場映画のほかマッドハウスが制作した川尻善昭監督の『ハイランダー Highlander』のプロデュースも行っている。米国、中華圏、そして日本のエンタテイメント業界、それぞれに通じた人物である。
カオ氏はユニコーン・スタジオを設立するために、2009年暮れにイマジのCEOを辞任していた。2010年からは、香港をテーマに新たなエンタテインメント事業に進出する。
喬靖夫氏の書く武侠小説は、中華圏で人気の高い大衆小説の一ジャンルである。中国史を舞台に、武術家達が義理人情を中心とした展開をするのが典型的なストーリーで、日本の時代小説に近い位置にある。
派手なアクションや勧善懲悪といった特徴は、香港のマンガや映画としても人気を集めている。ユニコーン・スタジオは、こうした武侠小説のエンタテインメント性とマルチメディア展開の可能性に目をつけたかたちだ。
Anime News Network
Kao Wai Ho, Francis Announces Formation of Unicorn Studios
喬靖夫 公式サイト
http://jozev1969.blogspot.com/2008/11/blog-post_848.html