「セーラームーン」伊で再展開 東映アニメ 有力企業と契約

 東映アニメーション ヨーロッパ(Toei Animation Europe, SAS)は、イタリアでアニメ『美少女戦士セーラームーン』シリーズを再展開することを明らかにした。シリーズ再展開にあたっては、同国の有力キャラクターライセンス会社バックステージ(Backstage ink)と手を組む。
 バックステージは東映アニメーションから、イタリアにおけるテレビ放映、映像ソフト発売、商品展開、劇場公開といった幅広いライセンスを獲得する。原作者 武内直子さんとも連携を取りながら市場開拓を進める。

 『美少女戦士セーラームーン』は、1990年代を代表する日本のアニメのひとつである。しかし、2000年代に入り、作品のビジネス展開が国内外で止まっていた。今回はあらためてヨーロッパで作品の魅力を打ち出すものとなる。
 国内でも昨年より作品の再活性化に力が入れられており、アニマックスでのテレビ放送や新たなDVD‐BOXの発売など様々な展開をスタートさせている。そうした作品の活性が、海外でも始まることになる。

 バックステージはライセンスビジネスを中心に活動する独立系の代理店で、米国のマーベル・エンタテインメントやルーカスフィルムなどとも取引をするなど、キャラクターライセンスに強みがある。今回の決定について東映アニメーションは、これまで『ドラゴンボール』や『聖闘士星矢』、『ONE PIECE』などの作品を通じて培って来た信頼関係に基づくものとする。
 バックステージは今回の『美少女戦士セーラームーン』ライセンスの獲得について、イタリアには数多くの熱狂的な作品ファンがいるとして、商業的な成功に自信を見せる。2010年秋からは同国の有力テレビ局Mediasetでテレビ放送も開始する予定である。

 海外で人気の高い作品を多く保有する東映アニメーションだが、実際のビジネスは現地企業に対するライセンス供与で行うケースが多い。特に、権利ごとにバラバラに供与するのでなく、テリトリーごとに力のある企業に広範囲なライセンスをまとめて与える例が目立つ。
 信頼出来る現地の有力企業と手を組むことで、作品のブランド価値を守りながら広範囲な地域にビジネスを展開する手段になっている。企業規模の限られた日本のアニメ関連企業の海外ビジネスにひとつのモデルともなるだろう。

東映アニメーション http://www.toei-anim.co.jp/