マーベラス業績予想修正 レコーディングスタジオ売却

 1月23日、エンタテイメント企業のマーベラスエンターテイメントは、平成22年3月期の業績予想の大幅な下方修正を行った。これまで103億円としていた売上高を80億円に引き下げる一方で、営業利益は3億円から17億円の営業損失に、2億4000万円であった経常利益を17億6000万円の経常損失に引き下げる。最終的な当期純利益も1億円から当期純損失17億円に変更された。平成21年3月期を上回る赤字を計上する見通しだ。
 業績修正の理由として、海外を中心にゲームソフト販売が計画を大幅に下回る見込みであるためとする。これを受け今後の海外ゲームソフト販売計画も見直しを行い、7億2800万円のコンテンツ資産の評価減を計上した。さらに複数タイトルの発売中止、発売延期を行ったことが、収益を圧迫した。

 マーベラスは経営環境の変化に伴い、欧米市場での自社発売から撤退することを決めた。 英国子会社のRising Star Games Limitedの全株式(持ち株比率50%)を売却する。今後は欧米市場については、ライセンス販売により事業展開する。
 事業再構築はアニメ分野でも進める。アニメ制作子会社アートランドでは、連結決算において固定資産の減損損失4700万円を特別損失に計上する。昨今のアニメ市場の低迷を受けたものだとする。
 
 また、マーベラスエンターテイメントは、アニメ関連のレコーディングスタジオである100%子会社のデルファイサウンドを売却することも発表した。1月22日付けで、マーベラスのオーナー社長である中山 晴喜氏らが出資するベンチャーキャピタルに、同社の持ち株全てを1000万円で譲渡する。
 デルファイサウンドは、アニメの収録やテレビアニメ関連楽曲、ゲーム音楽などの原盤制作を行っている。平成21年3月期には2億4700万円の売上と500万円の経常利益があった。しかし、この時点で7200万円の債務超過に陥っていた。デルファイサウンドを売却することで、マーベルの経営の負担を軽減する目的があると見られる。
 グループの経営資源をより収益性と成長性の高い分野へ集中させることが経営基盤の強化に繋がるとしている。今回の譲渡により債務超過分のマイナスの資産がなくなり、900万円の売却利益を得ることから8100万円の特別利益が発生する。

 また、同社は今後の方針として、ゲーム事業では国内発売タイトルの開発投資の絞り込みを行い、確実に利益が出る体制への転換を目指す。また、近年市場が拡大しているソーシャルアプリやブラウザゲームなどの新市場の開発に注力する。
 同時に音楽映像事業、舞台公演事業でも採算性を重視する。「ミュージカル『テニスの王子様』」シリーズや「プリキュア」シリーズ、「家庭教師ヒットマンREBORN!」シリーズなどに注力し、新たなコンテンツの開発も進める方針だ。

マーベラスエンターテイメント http://www.mmv.co.jp/
デルファイサウンド http://www.delfisound.co.jp/