アニメ「刀語」 制作会社が制作資料の流出を公表

 アニメ制作の株式会社WHITE FOXは、1月7日付けで同社のサイトにて、テレビアニメ『刀語』の設定資料等が流失したことを明らかにした。この「アニメ『刀語』設定資料等の流出に関するお詫びとお知らせ」と題された文章は、WHITE FOXの代表取締役岩佐岳氏の名前にて掲載されている。
 掲載文によれば、平成22年1月4日に未明に同社の制作資料の管理・保存を行うFTPサーバーに第3者がハッキングし、作品の機密資料が流出した。WHITE FOXは、既に警視庁ハイテク犯罪対策総合センターと連携をとりながら捜査している。また、今後の調査結果は、同社のホームページ上で知らせる予定である。

 『刀語』は作家西尾維新さんの原作をもとにテレビアニメ化する意欲作。2010年1月からフジテレビ、毎日放送、BSフジなどで、毎月1回1話を放送する予定である。
 人気作家の代表作、イレギュラーで野心的な放送のフォーマットが話題を呼んでいる。WHITE FOXはこの全編のアニメーション制作を担当する。

 流出した制作資料は1月4日よりインターネット上の動画共有サイトなどで広く確認されている。また、流出した資料には、キャラクター設定や脚本・企画内容、楽曲など、作品の核となるものが多数含まれていたとみられる。
 『刀語』はもともと情報の公開のタイミングなどにかなり力を入れていた作品だけに、作品のマーケティングに対する影響は少なくないと見られる。

 インターネットの普及が進むに合わせて、アニメ制作現場ではネット上で作品の素材のやりとりをする機会は急激に増えた。大人数の協業で行うアニメ制作にとって、インターネットを利用した情報や素材の共有は作業効率を飛躍的に向上させている。
 一方でインターネットを多用することで、今回のような外部からのハッキング行為などの違法行為によるリスクも増している。昨年は米国でアニメ流通会社のサーバーにハッキングをした第三者の手によって、インターネット配信用に用意されていた放送前の日本アニメの最新エピソードが、ネット上に流出した事件もあった。 

 アニメ番組の放送前の素材や情報は、多くのファンにとっては魅力なものである。それだけに、流出した時のインパクトも大きい。今後も、こうしたハッキングの試みの危険は少なくない。それにあわせて、関係企業の対策も取られることになるだろう。

WHITE FOX http://w-fox.sblo.jp/

『刀語』 公式サイト http://www.katanagatari.com/