アニメーター養成プロジェクト 本年は休止 次期以降探る

 過去3年間、経済産業省の支援を受け日本動画協会が実施してきた「アニメーター養成プロジェクト」が、今年は実施されないことが明らかになった。
 12月17日に公式サイトにて発表された。公式サイトによれば、当面のあいだ過去3年間と同形式の事業実施を見合わせる。次年度以降は、事業展開が決定次第あらためて発表するとしている。
 
 「アニメーター養成プロジェクト」は、アニメ制作の中心となる優秀な手描きのアニメーターの人材発掘、育成を図るものである。
 アニメーターの高齢化や若いアニメーターの離職率の高さから、国内のアニメ産業の基盤が揺らぎかねないとの危機感から日本動画協会と経済産業省の協力により2006年からスタートした。2009年春まで過去3回行われている。

 プロジェクトではアニメーター志望の若者が、アニメーション制作知識から作画技術、アニメプロダクションでの実習まで幅広い教育を受ける。さらにプログラム終了後は、アニメ制作会社への就職につなげる大掛かりな育成プロジェクトである。
 特に、実習の不足から教育機関を終了後でも即戦力にならないと言われるなか、実践教育に力を入れてきた。国内のアニメスタジオや教育機関の協力を得て、さらに指導講師にベテランスタッフが多数参加した。この結果、意欲的な人材を多く輩出し、プロジェクトの評価は高かった。

 人材育成に加えたプロジェクトのもうひとつの側面は、教育を通じて、優れたアニメーターを育てる教育プログラムを確立することである。こうした意図から経済産業省の支援は、プログラム確立の実証実験期間として当初から3年間と区切られていた。今年2月には、過去3年間の成果報告会なども開催されている。
 4年目にあたる今年は、これまでの成果を活かし、アニメ業界自身による新たな取り組みを期待されていた。一方で、「アニメーター養成プロジェクト」の実施には、少なからぬ予算が必要とされている。
 こうした事情が、今回のこれまでのかたちでのプロジェクトは当面行えないとの判断につながったとみられる。大きな成果のみられたプロジェクトだけに、そのノウハウやプログラムが、何らかのかたちで広くアニメスタジオや教育機関に受け継がれることが望まれる。

アニメーター養成プロジェクト http://animenews.jp/aja/