P2Pでの違法配信一斉検挙でshareでの流通量一割減少

ACA 12月15日、不正商品対策協議会(ACA)は、ファイル共有ソフトを悪用した著作権侵害対策に関する記者会見を行った。この会見はこの11月に行われたファイル共有ソフトを利用した著作権違反行為の一斉取締り事件の概要と今後の対応説明するものである。
 11月30日に明らかになった一斉検挙では、インターネット上に権利未許諾のコンテンツをアップした容疑者が10都道県で合計11名が逮捕された。音楽、ゲーム、映画、アニメと幅広いコンテンツに及んだ今回のインターネット上の違法配信の取り締まりでは、かつてない規模として注目を浴びた。また、11件の事件のうち5件がアニメ作品に関するもので、侵害されたコンテンツの権利者保有者には小学館、サンライズ、東映アニメーション、アニプレックスなどが含まれていた。

 今回の一斉検挙についてACAは、ACAに加盟する業界団体に事前に警察、警視庁から協力の要請があったという。その趣旨がACAの考えに沿ったものであることから協力が実現した。
 そして、今回の検挙のあと、shareのノードはおよそ2万  1割が減少し、発表から2週間たった後も、この状態を維持しているという。一斉検挙には効果があったと、高い評価を下した。今回の取り組みは第一歩とし、今後も積極的この問題に取り組んで行く姿勢を見せた。
 また、東宝の代表取締役社長でもあるACA代表幹事の高井英幸氏は、あいさつでインターネット上の違法行為は、映画、音楽、ゲーム、アニメなどのコンテンツ業界のビジネスを根底から覆すと強い危機感をあらわにした。

 今後の対策では、「効果的な刑事摘発の要請」、「損害賠償などの民事的対応の検討」、「注意喚起活動の推進」、「技術的な対策の推進」、「法制度の改善要請」の5つを挙げた。また、現在海外の一部の国で導入の方向にある違法コンテンツのダウンロードをする人への対応は注意喚起活動で行っており、さらに踏み込んだ対応については何も決まっていないとした。
 国内での積極的な取り組みが印象的な会見だったが、一方でインターネット上の違法行為の対策は、まだ始まったばかりと思わせる部分もあった。日本以上に日本コンテンツの違法アップロードが行われている海外での対策については、海外の権利者団体との業務提携を目指しているとの回答にとどまった。
 また、不正商品対策協議会には、出版関連団体や出版社、作家が加わっていないこともあり、近年急激に拡大しているマンガを始めとする出版物の著作権侵害対策には触れられなかった。

不正商品対策協議会(ACA) http://www.aca.gr.jp/