第3回国際漫画賞 タイの少年マンガが受賞

 外務省は12月1日に、第3回国際漫画賞(The 3rd International MANGA Award)の各賞受賞作品と作家を発表した。この結果、最優秀賞にはタイのマンガ家Jakraphan Huaypetch (筆名:TON JAKRAPHAN)さんとその作品『SUPER DUNKER』が選ばれた。
 『SUPER DUNKER』はバスケットをテーマにしたスポーツマンガで、TON JAKRAPHANさんは『ドラゴンボール』の鳥山明さんに影響を受けたとしている。2008年にデビューしたばかりの若手作家である。

 最優秀賞に次ぐ優秀賞には、3作品は選ばれている。このうち2作はフランス語圏ベルギーからで、1作は韓国からである。ベルギーの2作は、いずれも原作者と作画を別々の人物が担当しているのが特徴になっている。
 SFスパイ小説『ZAYA』は作画をHuang Jia Weiさん、原作をMorvanさん担当する。作画をMelvilさん、原作をCorveyranさんが行う『Natty』は、国から追われるお姫様が主人公とする作品である。韓国のKim jea eonさんは、二人の逃亡する青少年を描く『Running on empty』で受賞した。

 国際漫画賞は、主に海外で既にプロとして活躍しているマンガ家のための賞として設立された。応募も作家だけでなく、出版社からも可能になっている。才能発掘や育成というよりも、現時点で既に優れた才能を開花させている作家が対象となっている。
 これに対して第3回の応募は、55カ国から303作品となっている。第2回の46カ国368作品より国の数で増加し、作品数では減少した。これはアジア地域から応募が減り、米国から応募がやや増加したことを反映している。

 また、今回より「日本の漫画への理解促進及び普及に貢献」した人物を顕彰する特別賞が創設されている。作家、マンガ評論家として知られているフレデリック・ショット氏が、日本マンガの普及に貢献したとしてこの特別賞を受賞した。ショット氏は12月4日の授賞式で、岡田外務大臣から賞状と記念品を授与される。同時にレセプションも予定する。
 一方で、国際交流基金は受賞者を日本に招聘する。受賞者は10日間の滞在で、マンガ家との懇談や出版社、関連施設などを訪問する予定だ。

 マンガを通した国際交流を大きく推進させる国際漫画賞だが、実際には今回の発表はようやく決まった感が否めない。第3回の作品募集は今年1月末に締め切られており、その後3月24日に募集結果が外務省よりリリースされている。
 応募締め切りから結果発表まで、10ヶ月余りもの期間を要したことになる。また、第3回の応募は昨年の12月5日から始まっていたが、12月1日の今回の発表では第4回の募集開始については明らかにされていない。来年も国際漫画賞が続くとしても、そのスケジュールは、本年と同様に大幅に乱れることになるだろう。
 国際漫画賞はマンガ大国によるマンガ作家のためのノーベル賞にあたるものを目指すとして創設された。しかし、開催三回目にして、早くも今後の行く先に不透明感が漂っている。

外務省 http://www.mofa.go.jp/