アニメの新たな可能性を目指す スタジオカラーとドワンゴ共同企画「日本アニメ(ーター)見本市」

46792日本のアニメとアニメーターの創造性と可能性を目指す新たなプロジェクトが、ネットから始まる。「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズの制作をするスタジオカラーとコンテンツプラットフォーム運営のドワンゴは、10月27日に「日本アニメ(ーター)見本市」をスタートすることを明らかにした。
同日、東京国際映画祭で開催された庵野秀明氏の特集上映とトークイベントの終了後に発表が行われた。株式会社カラーの代表取締役社長としての庵野秀明氏とドワンゴ会長の川上量生氏、そしてアニメ・特撮研究家の氷川竜介氏の3人が登壇、プロジェクトの趣旨やきっかけなどについて語った。

「日本アニメ(ーター)見本市」は、スタジオカラーとドワンゴによるオリジナルの短編映像のシリーズ企画となる。国内を代表するクリエイター、アニメーターが約5分の短編を制作し、毎週1本ずつウェブやスマホ向けの配信で公開する。
ジャンル問わないオムニバスアニメ・映像企画を通じて、表現の規制のない自由な創作の場を提供するという。制作を通じてアニメの企画開発、R&D、人材育成などの映像制作の可能性を探るとしている。

これだけを聞くとビジネス開発のイメージが強いが、ただし当事者にはその意識は薄いようだ。発表会場では庵野氏は、「いまのアニメはストラクゾーンがどんどん狭まっている。それ以外は球を投げる人も、受ける人も、観客もいない」とアニメの創造の可能性が狭くなっていることに対する危機感を語った。それだけに「とりあえず採算は考えていません」、「自由なラインナップ。口はださない」とも言う。
それでも共にプロジェクトを進める川上量生氏には、「もうける仕組みを考えて欲しい」と頼んだという。それに対して川上氏は一言「無理だ」と答えた。つまり、商業化を前提としない、全く自由に作るというコンセプトがまずあるからだ。

今回の作品の制作費はカラーとドワンゴが半々で負担する。企画には日本アニメーター見本市 有限責任事業組合の名前があり、プロジェクトを進めるにあたり有限責任事業組合を活用しているようだ。
今後どんな作品をどんなクリエイターが参加するのかは気になるが、当日会場で先行上映された第1話の『龍の歯医者』の監督・舞城王太郎氏、作画・鶴巻和哉氏ら以外の他の作品のスタッフは明らかにされていない。
庵野氏はこれについて、エヴァと同じでいまの時代に敢えて情報を出さない、毎週最後に予告が流れるまで分からないようにするという。ライブを楽しんで欲しいと話す。
一方で、今後登場するクリエイターは、かなりのメンバーと自信をみせる。毎週1回、センス・オブ・ワンダーな映像体験が期待出来そうだ。

第一弾の『龍の歯医者』は、2014年11月7日に公開された。以降毎週金曜日に新作がアップされる。さらにニコニコ生放送では、「日本アニメ(-ター)見本市-同トレス‐」で11月11日に22時から23時まで1時間、鶴巻和哉氏、亀田祥倫氏、氷川竜介氏の出演で振り返り番組を予定している。

日本アニメ(ーター)見本市 
http://animatorexpo.com