創通、通期増収増益で過去最高更新 アニメ製作に積極投資でガンダム以外も伸長

■ 製作出資の償却続くも、ライツ事業好調

アニメ企画・製作の創通が引き続き好調な業績で、平成25年8月期の決算を終えた。連結決算は増収増益で過去最高を更新した。
連結売上高は222億9800万円と前年比7.5%増、営業利益は33億7600万円で2.4%増、経常利益は33億2700万円で1.2%増、当期純利益は20億2700万円(6.1%増)だった。

売上げの増加は取扱い作品の増加によるものだ。創通が出資する作品は前期の21作品から23作品に増加し、取扱いも含めたプロデュース作品も22作品から24作品に増えている。
一方で、テレビアニメの製作出資の償却が拡大しており、アニメ企画・製作が軸となるメディア事業の営業利益を押し下げている。メディア事業の売上げは158億4100万円(5.9%増)、営業利益は7億3200万円(18.5%減)である。主力作品は『それいけ!アンパンマン』、『カードファイト!!ヴァンガード』、『ジュエルペット』、『ガンダムビルドファイターズ』、『ダイヤのA』、『凪のあすから』、『蒼き鋼のアルペジオ-ARSNOVA-』、また自社(共同)原作の『M3~ソノ黒き鋼~』も手掛けた。

売上げ利益とも業績を牽引したのは、ライツ事業である。売上高は59億4000万円(21.2%増)、営業利益26億8900万円(12.1%増)である。ソーシャルゲームは減少したものの、ガンプラや家庭用ゲーム、業務用ゲームを中心にガンダムシリーズが好調だった。ガンダムシリーズの売上高は44億6100万円、前期の39億5400万円から12%増である。
またシェアは依然小さいがガンダムシリーズ以外の版権収入も前年の9億4600万円から14億7900万円に急伸している。近年の積極的な製作出資の効果である。ガンダム以外では「這いよれ!ニャル子さん」シリーズ、「スーパーロボット大戦OG」シリーズ、『銀河機攻隊マジェスティックプリンス』が好調だった。

不調だったのはスポーツ事業である。スポンサー営業に苦戦したことから、売上高は前年の8億8400万円から41.5%減の5億1700万円、営業利益は3200万円(59.8%減)だった。減少傾向に歯止めをかけることが出来なかった。スポーツ事業の全体の売上げに占める割合は3%を割っている。

■ 業界シェア20%、30作品出資目指す 

今期(平成26年8月期)についても、創通は積極的だ。売上高250億円、営業利益37億5000万円、経常利益37億5000万円、当期純利益22億4000万円と再び増収増益を予想する。4期連続の売上高利益の過去最高を目指すことになる。
前期に引き続きプロデュース作品は24作品程度となるが、主力のガンダムシリーズに『ガンダムビルドファイターズトライ』、『ガンダム Gのレコンギスタ』、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』と大型作品が並ぶ。これで大幅な売上増加を見通す。ライツ事業でも、ゲーム関連の減少を新作でカバーする。メディア事業の売上高を183億円、ライツ事業の売上高を61億円と予想する。

さらにその先も創通は、積極的事業投資を進める。中期事業計画として3年後に連結売上高300億円を狙う。同時に海外比率を10%まで拡大するとしている。売上拡大の一方で営業利益率は15%を維持する。
とりわけアニメ製作事業で大胆な施策を掲げる。積極的な出資を継続することで、国内テレビアニメのシェア20%を目指す。創通のプロデュース作品は2011年には10作品だったが、2012年は14作品、2012年は21作品に急拡大、2014年は24作品で、2015年も同数程度となる。
さらに今後これを30作品程度まで拡大する計画だ。出資作品を増やすことで、ヒットする確率をあげる考えとみられる。
また利益の向上を目指し、自社原作のオリジナル作品を手がける。こちらは2012年以前はなく、2013年、2014年は各1作品だった。2015年には2作品とし、将来的にも年間2作品から3作品を手がける。劇場映画にも進出と、戦略的な事業展開となる。2014年からその先、創通はアニメ業界の台風の目となりそうだ。

創通 http://www.sotsu-co.jp/