ポップカルチャー情報の「ナタリー」運営の株式会社ナターシャ KDDIが連結子会社化

KDDIはポップカルチャー分野のニュースサイト「ナタリー」を運営する株式会社ナターシャを連結子会社化した。8月21日に両社から発表された。KDDIはナターシャの既存株式の取得と第三者割当増資を引き受けで、発行済株式の90%を保有することになった。また、これまでの経営陣は残りの10%の株式を保有する。
譲渡価格等は発表されていないが、8月22日時点のナターシャの資本金は1億6550万円と増資前から大きく増えている。増資規模は1億円数千万円程度で、これをKDDIが引き受けたとみられる。

代表取締役の大山卓也氏は代表取締役社長として引き続き経営にあたる。両社はポップカルチャー分野におけるナタリーの発信力とKDDIコンテンツサービスを組み合わせたエンタテインメントサービスを提供することを目指すとしている。
KDDIからは、田中秀夫氏、繁田光平氏、大朝毅氏が取締役に加わっている。繁田光平氏はKDDI の新規ビジネス推進本部auスマートパス推進部長を務め、大朝毅氏はKDDI「auスマートパス」などの広告事業・メディアプロデュース事業を手掛けるmedibaの前社長である。今後の両社のビジネスの方向性も窺える。

ナターシャが運営する「ナタリー」は、ポップカルチャー分野の大手サイトである。2007年2月に音楽ニュースの運営サイトとしてスタート、その後ジャンルを拡大している。2014年5月現在でページビューが3110万人/月、ユニークユーザーが660万人/月となっている。
サイトはいくつかのサブジャンルに分かれており、とりわけ「音楽ナタリー」と2008年12月にオープンしたマンガ情報にフォーカスする「コミックナタリー」はそれぞれのジャンルで他のサイトを寄せつけない圧倒的な強さをみせている。コミックナタリーのページビューは2014年5月現在で730万/月、ユニークユーザーは165万/月である。

KDDIはコミュニケーションの手段として今後ますます重要になるスマートファンで大きな役割を果たすニュース情報の囲い込み動いたかたちだ。これまでは情報のインフラ、プラットフォームの役割が大きかったKDDIが、今後ナタリーとどの様な協業を進めていくのか、さらなるニュースサイトの取得を目指すのか注目される。
ナターシャにとっては、資本力が大きなKDDIが株主になるメリットは大きい。また、ニュースサイトにとっても重要性が急拡大しているスマートフォンとの強力なネットワークは大きな意味があるだろう。一方で、国内3つの大手キャリアのうちのひとつの傘下に加わることの、今後の影響も気になるところだ。