DLE、東証マザーズ上場 「秘密結社 鷹の爪」などで期待 時価総額100億円突破

アニメ製作、キャラクター開発のディー・エル・イー(DLE)が、2014年3月26日に東証マザーズに上場した。公募価格は1株1200円だったが、アニメやキャラクターの『秘密結社 鷹の爪』などに対する知名度の高さ、キャラクター事業に対する成長期待もあり、上場後株価は上昇、好調に推移している。
上場初日の26日には公募価格のほぼ倍の高値2462円をつけた。27日の寄り付では反落したが、その後株価は1800円から2000円のレンジで推移、3月28日の終値は1945円となった。この終値ベースでのDLEの時価総額は100億円を超える。同社の2013年6月期の売上高9億4200万円だが、これは売上高65億円を超えるIGポートの時価総額80億円を上回っている。市場から高く評価されていると言っていいだろう。

DLEに対する市場の評価は、同社の成長に対す期待である。DLEは『秘密結社 鷹の爪』や『パンカパンツ』などの人気作品、キャラクターを保有する。こうした作品はまずアニメを製作、テレビや劇場、ネットなどで公開する。
しかし、DLEは自社をアニメ会社としない。国内アニメ産業はここ数年拡大が続いているが、市場は成熟しており、飛躍的な成長は見込めないとされる。そこでDLEは、自らをアニメ製作ではなく、エンタテイメントの知的財産の総合企業と位置づける。キャラクターの開発、マーケティンング、映像コンテンツの企画制作、メディア展開策定・実行などの事業会社とする。
さらにファスト・エンタテインメントを掲げる。これは短期間に、低コストで、コンシュマーのニーズに応じた作品を提供するビジネスモデルだ。従来の時間も手間も資金もかけるアニメ製作とは、逆の方向を目指す。米国と台湾に支社を持ち、それを海外に広げるともする。こうしたこれまでにないやりかたで、新たな市場を開拓するとし、DLEの成長イメージを打ち出している。これが同社への評価につながった。

実際に、DLEの2013年6月期の売上高9億4200万円だが、2014年6月期に一気に成長を加速させる見通しだ。第2四半期(12年7月~12月)までで売上高は9億7100万円と半年で前期を上回った。さらに通期では16億2700万円と前年の1.72倍を見通す。また、営業利益、経常利益、当期純利益がいずれも3億円を超え、前年の31倍から39倍になる。こうした高い成長予想が今回の株式上場の裏付である。同時に市場での高い評価につながった。
ただし、こうした評価は、まさに成長を目指す新興企業に両刃の剣となる危険もある。エンタテイメント企業やIT企業の新規上場は、企業規模に比べて高い知名度や魅力的なコンテンツ、ビジネスモデルがあるために上場直後に過度に高く評価されがちだ。その結果株主の期待に応えられず、株価その後大きく下がるケースも少なくない。DLEが今後市場の期待にどう応え、成長を続けるかが今後の鍵となるだろう。