東映アニメ第3四半期、当初見込みを上回り順調 海外事業が伸長

1月31日に発表された東映アニメーションの平成26年3月期第3四半期決算は、売上高、利益とも前年同期比で微減となった。しかし、いずれも当初予想を上回り順調だ。とりわけ映像製作・販売事業が好調で、為替が円安に振れたこともあり海外関連事業も好調である。
連結売上高は前年同期比2.6%減の240億6700万円、営業利益は30億3000万円(10.1%減)、経常利益は34億2100万円(7.9%減)、四半期純利益は20億9700万円(10.8%減)だった。

東映アニメーションは第3四半期までの業績が、当初見通しを上回っていることから、通期連結決算の業績予想を引き上げた。売上高をこれまでの276億円から293億円に約6%上方修正したほか、営業利益は29億円から33億円、経常利益は32億円から37億円、当期純利益は20億円から23億円にそれぞれ変更した。
東映アニメーションは、引き上げの理由として、遊技機向けの許諾を中心とした国内版権事業、パッケージソフト・映像配信事業、海外事業の3つが当初見込みを上回っていることを挙げる。作品の2次利用が活性化していることが同社に経営を支えている。

映像製作・販売事業は、売上高104億600万円(前年同期比8.9%増)、セグメント利益5億600万円(43.6%増)である。今期、最も拡大している。
テレビアニメ製作本数が増えたことに加えて、劇場映画に大型作品が相次いだ。映画は定番作品のほか、『ドラゴンボール 神と神』、『キャプテンハーロック』、『ブッダ2』があった。劇場アニメの制作収入は12億8700万円から20億2100万円に伸びた。
さらに海外向けも拡大した。こちらも前年同期の12億1200万円が22億6800万円となっている。事業規模では、劇場アニメの20億2100万円、テレビアニメの22億6800万円に匹敵する。増加の理由は、中国向けの映像配信契約の拡大と映画『キャプテンハーロック』の海外配給契約である。また、為替が円安になったことも影響した。
一方、コンテンツ部門は、前年あった遊技機向け映像製作受注に相当するものがなく減少、その他でもソーシャルゲームが軟調で減収となった。映像製作・販売事業では、アニメ自体への収入が増えたことになり、近年の潮流の変化を感じさせる。

版権事業は、売上高は83億600円(4.8%減)、セグメント利益は33億4300万円(4.9%減)である。こちらも海外事業が伸びた。為替の影響もあるが、『ワンピース』の商品化権が台湾や中国などアジアで好調だった。『ワンピース』の海外版権売上げは前年の4億4900万円と前年の3億4600円を大きく上回った。
国内では主力の『ワンピース』が軟調で前年を下回った。前年まではブームの様相を見せていたため、反動減とも言えそうだ。国内版権の第3四半期までのタイトル別売上高は『ワンピース』がトップで31億1900万円(前年同期比19%減)、プリキュアが6億900万円(9%減)だった。

一方、商品販売事業は売上高44億9500万円(16.6%減)、セグメント利益は1億700万円(41.4%減)である。イベントを中心とするその他事業は売上高10億5300万円(13.1%減)、セグメント利益は1億3500万円(38.1%減)となった。
いずれも売上げは二桁のマイナスで、セグメント利益もおよそ40%の減少。こちらも『ワンピース』関連が一段落したことの影響が大きかった。

平成26年3月期は残すところ第4四半期となる。こちらは10周年を迎えた「プリキュア」シリーズの動向が鍵だろ。すでに3月15日に公開する映画『映画プリキュアオールスターズ NewStage3 永遠のともだち』は、前売券が昨年を上回る状況だという。また、公開館数もシリーズ最大規模としヒットを狙う。また、ライセンシーについてもシリーズ最高の国内版権収入を目指すとしている。

東映アニメーション
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