角川グループ第2Q決算 ニュータイプ等出版堅調 

 角川グループホールディングス(角川GHD)は、平成22年3月期第2四半期決算を10月27日に発表した。連結売上高は634億4700万円と前年同期比で8.8%の減少となったが、営業利益は131.3%増の23億1600万円、経常利益は70.2%増の25億円と大きく伸びた。これは、前期が前々期に比較して大きく落ち込んでいた反動でもある。
 また前期は、特別損失の計上で18億5400万円の赤字となっていた四半期純利益が、5億9500万円の黒字となっている。角川GHDは通期でも連結売上高1400億円と前年比1.1%の減少を見込むが、営業利益、経常利益はそれぞれ50億円、当期純利益は20億円としている。

 出版事業が堅調だった。売上高は337億3900万円(前年同期比0.7%減)と前年並みだったが、営業利益は25億9300万円と50.4%増加した。
 業界全体では雑誌不況が続いているが、出版事業の中でアニメ情報誌「ニュータイプ」の堅調に言及しているのが注目される。この夏のアニメ映画のヒットを理由としており、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』の大ヒットの効果がアニメ雑誌にも波及したかたちである。
ヒット作のなかには、『新世紀エヴァンゲリヲン 碇シンジ育成計画8』も挙げられた。雑誌部門では「少年エース」の兄弟誌として創刊した「ヤングエース」も好調なスタートだったとしている。
 また、新たにグループ入りした中経出版や、昨年創刊した角川つばさ文庫も好調だった。さらに、今年12月には大人向けの文庫「メディアワークス文庫」の創刊を予定するなど、グループ全体で出版事業での攻勢を強めている。

 映像事業は売上高146億900万円(前年同期比17.2%減)、営業利益は前年の4億7800万円の損失から5億300万円の黒字に浮上した。映画は3月公開の『ドロップ』が劇場興行でヒットとなり、DVD販売も好調だった。
 アニメ関連では映像事業のDVD販売でヒット作として、『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱とにょーろんちゅるやさん』、『涼宮ハルヒの憂鬱 笹の葉ラプソディ』、『鋼殻のレギオス』、『純情ロマンチカ2』を挙げている。通期では、Blu‐Ray Discの発売を強化するとしている。

 情報誌、モバイル、ネットを中心とするクロスメディア事業も売上高で、前年比マイナスとなった。売上高は、114億3000万円(前年同期比14.1%減)である。しかし、営業利益は900万円とこちらも黒字に浮上した。
 ネット、モバイル部門では電子書籍の「ちょく読み」会員数、売上の伸びを好調な事業として挙げた。しかし、この分野での収入の確保、収益性はまだ十分でないようだ。現在は、新たな収入軸の確立を進めているとしている。さらに利益改善のための人件費、販促費の削減を行っている。

角川グループホールディングス http://www.kadokawa-hd.co.jp/


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