アニメ・映画会社大手 共同で海外のネット海賊版対策開始

 10月26日の日本経済新聞の報道によれば、日本の映画・アニメの大手企業が国内外のインターネット海賊版対策に共同で取り組む。コンテンツ海外流通促進機構(CODA)を通じて、無断投稿された動画を自動検出し、サイト運営者に削除を求める。
 東宝、スタジオジブリ、サンライズなどの映画・アニメの大手5社が参加し、今後も民放各社、レコード会社が参加を検討していると伝えている。
 11月中旬に中国の大手動画共有サイト土豆網、優酷網、酷6網の3つで、『崖の上のポニョ』や『機動戦士ガンダム00』など10作品から15作品の監視からスタートする。今後は、監視サイトを中国以外に広めるとしている。

 CODAは主に海外にある日本のコンテンツの海賊版対策を目的に、国内のコンテンツ著作権団体と関連企業によって設立、運営されている。これまでに海賊版問題の対策や啓蒙活動を行ってきた。特に、東アジアやヨーロッパ地域での海賊版DVD対策で大きな成果をあげている。
 一方で、近年その被害が急増しているインターネット上の海賊版対策は後ろ手に回っており、ネット上での対応が望まれていた。今回は、そうした業界の要望に応えるかたちとなる。

 ここ数年、海外でのインターネット上での海賊版による被害が深刻になっており、国内外のアニメ関連企業の経営に深刻な影響を与えるケースも増えている。その被害対策の必要性が、たびたび主張されている。  
 画像の照合技術の進歩もあり、技術的にはインターネット上に違法にアップロードされている動画コンテンツの発見は可能となっている。あとはこうした技術をどのように活用すべきか課題とされている。
 しかし、これまでは違法動画を発見しても、各国別に異なる法律や必要とされるコストの大きさの問題もあり、実効性のある対策は取られていなかった。今回は、CODAが各社からのデータを集めることで、代表してこうした削除業務にあたる。

 また今回、最初に取り組むとされた中国は、違法動画の削除要求を行ってもなかなか対応されない地域とされてきた。今後は個別企業でなく業界団体として要求を出すことで行動を求める。
 著作権の無法地帯と考えられることの多い中国であるが、一方でメディア統制の強い国としても知られている。中国行政の協力を得られれば、逆にインターネット海賊版対策が効果をあげる可能性もまた高い。

 CODAの対策は、現状では動画共有サイトのみを意識しているようだ。やはり違法にコンテンツが流通する動画ファイルの交換サイトは含まれてないと見られる。
 動画共有サイトのみの対策では、抜本的なインターネット海賊版対策にならないという面もある。しかし、ファイル交換より遥かにハードルが低い動画共有サイトから違法コンテンツが消えることは、動画を利用するユーザーに海賊版の利用が違法であることをアピールする大きな効果があるだろう。

日本経済新聞 http://www.nikkei.co.jp/
コンテンツ海外流通促進機構(CODA) http://www.coda-cj.jp/


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