アニメビジネスの醍醐味とは? コミックス・ウェーブ・フィルム川口典孝さん

cwf5165月16日、中野の東京コンテンツインキュベーションセンターにてセミナー「アニメビジネスの醍醐味を語る」が開催された。当日は司会に『アニメ文化外交』などの著書で知られるコンテンツメディアプロデューサーの櫻井孝昌さん、ゲストにコミックス・ウェーブ・フィルム代表取締役社長の川口典孝さんが迎えられた。

川口さんは大学卒業後に伊藤忠商事に入社し、コンテンツ事業部に配属された。当時はCS放送の開局ラッシュで、伊藤忠も通信衛星を打ち上げ、パーフェクTV!(現:スカパー!)の放送を開始するなどしていた時期であった。
そして放送局を新規で立ち上げるだけでなく、流すコンテンツも欲しいという状況にもあった。そのためさまざまなコンテンツ関連ビジネスに着手し、その1つがコミックス・ウェーブ社であった。業界外からの新規参入者が沢山いたので、若手がデビュー出来る時代でもあったのが良かったと話す。

コミックス・ウェーブ・フィルムの前身、コミックス・ウェーブが設立されたのは1998年のことだ。当時はブロードバンドが立ち上がりつつあり、PCの能力向上に比例して個人作家も出てきていた時期でもあった。
新海誠さんも、そうした背景もあって注目を集めた。川口さんは出向だったので後々伊藤忠に戻ることになっていたが、2003年に同社に残る決断をして今に至る。

独自でセオリーを模索して構築してきただけあって、セミナーは示唆に富んだものになった。「ものづくりと資本主義は相反する」、「サラリーマン感覚では作れない」、「人のお金を待っていると勝機を逃す」、「誰かがリスクを張らないと新しいものは出来ない」といったトータルプロデュース全般が語られた。
また5月31日に劇場公開となる新海誠監督の映画『言の葉の庭』のブルーレイやDVDが同時に発売となることについても「話題のピークが1回に集中するし、なによりこのお祭り感が良い」という利点を挙げていた。
[真狩祐志]

コミックス・ウェーブ・フィルム
http://www.cwfilms.jp/
東京コンテンツインキュベーションセンター
http://www.jasrac.or.jp/