バンダイナムコHD通期増収増益、IP好調で見通し大きく上回る

[IP展開好調で見通し上回る]

大手エンタテインメント企業のバンダイナムコホールディングス(バンダイナムコHD)の平成25年3月期の通期決算が好調だった。5月9日に発表された連結売上高は前年比7.3%増の4872億4100万円になったほか、営業利益は486億4200万円(同40.6%増)、経常利益499億7200万円(同42.9%増)、当期純利益323億8300万円(同67.8%増)と利益面での好調が目立った。
これは発表前の業績見通しも大きく上回っている。バンダイナムコHDによれば、コンテンツ事業のIP(Intellectual Property、キャラクターなど知的財産)の展開が貢献したためだ。同社がアニメやゲームなどで持つ大型タイトル、キャラクターのライセンス事業が好調だったことが分かる。ライセンス事業は利益率が高く、とりわけ利益面での業績につながったとみられる。

全体でも、コンテンツ事業が売上高2635億9500万円(16.9%増)、セグメント利益は364億3800万円と増収増益になっている。これに対して、トイホビー事業、アミューズメント施設事業がいずれも減収減益である。
トイホビー事業の売上高は1729億7700万円(2.8%減)、セグメント利益は112億5500万円(30.1%減)だった。アミューズメント施設事業は売上高601億8500万円(1.4%減)、セグメント利益は16億8300万円(29.3%減)だ。ゲームや映像・音楽、ネットワークのコンテンツ事業が平成25年3月期の業績を牽引したことが分かる。

[コンテンツ事業:ソーシャルゲーム牽引、来期はパックマンが鍵]

そのコンテンツ事業の通期売上高は全体の54%を占めた。好調だったのはソーシャルゲームである。「機動戦士ガンダム」シリーズ、「ワンピースグランドコレクション」、「アイドルマスターシンデレラガールズ」などが主力タイトルだった。業務用ゲーム機では「釣りスピリッツ」、家庭用ゲームソフトでは「鉄拳」(150万本)、「ソウルキャリバー」(105万本)、「ナルト」(2タイトル合計176万本)、「ワンピース」(59万本)などが貢献した。

また、アニメーション関連事業のサンライズ(アニメ製作・制作)、バンダイビジュアル(アニメ製作・映像ソフト)、ランティス(音楽)が含まれるコンテンツ事業(その他・調整)は、売上が大きく伸びている。前年の661億円は61%増の1073億円だ。映像パッケージでは「機動戦士ガンダムUC」、過去タイトルも好調だった。
コンテンツ事業は、今期(平成26年3月期)もIP戦略を強化する。なかでも欧米を中心にテレビアニメを放映開始する「PAC-MAN and the Ghostly Adventures(パックマン アンド ザ ゴーストリー アドベンチャーズ)」が鍵を握る。

[ガンダム急伸、売上げ652億円]

キャラクター別では、これまでに引き続き「機動戦士ガンダム」シリーズが最も売り上げが大きかった。さらに売上高は447億円から652億円へと前年比49%増と急伸している。これはグループ売上高の約13%をガンダムだけで稼ぎ出したことになる。
一方、トイホビー事業での「機動戦士ガンダム」シリーズの売上高は165億円で前年比6%増にとどまっている。ガンダムシリーズの増収の大半は、コンテンツ事業(ゲーム・映像)から生み出されたことになる。
他のキャラクターでは、「ワンピース」が引き続き拡大し339億円、仮面ライダーシリーズ340億円、パワーレンジャー(スーパー戦隊)208億円、プリキュアシリーズ116億円も、それぞれやや増加している。

[米欧でアニメ映像現地法人清算]

地域別では、アメリカの好調が目立つ。売上高は243億1300万円から336億3500万円に38.3%増となった。また営業利益も4期ぶりに黒字化し、7億9400万円だった。
対照的にヨーロッパは地域全体の景気後退が影響したとみられる。売上高は15.3%減の282億5100万円、営業損失が5億9600万円、4期連続の赤字だった。なお、米国でアニメ映像事業行ってきたバンダイ・エンタテインメント、ヨーロッパでアニメ映像事業を行ってきたBEEZエンタテインメントがそれぞれ期中に清算され営業を終了した。
アジアは売上高191億6700万円、営業収益は18億1400万円だった。大人向けのコレクション性の高い玩具が人気だった。

バンダイナムコホールディングス
http://www.bandainamco.co.jp/