TVアニメ、2011年も海外番組輸出の半分を占める 情報通信政策研究所の調査

2000年代半ばより減少傾向とされてきた日本のテレビアニメの海外輸出が底打ちした可能性が強い。総務省系の研究機関である情報通信政策研究所は、このほど「メディア・ソフトの制作及び流通の実態 に関する調査結果の概要」を発表した。このなかで地上テレビアニメ番組の海外輸出動向にも触れている。
調査報告によれば、2011年の日本の地上テレビ番組の輸出は63.6億円だった。63.6億円のうち48.8%とおよそ半分がアニメだった。2位のバラエティ(17.7%)、3位のドラマ(17.0%)を大きく引き離す。2010年の46.8%に引き続き存在感の大きさが際立っている。
調査はNHKと民放へのアンケートなどから推計したとしている。このため放送会社以外による海外販売もあり、実際の輸出金額はこれよりもだいぶ大きくなるとみられる。それでもテレビ番組輸出における傾向は全体でも同様の可能性が高いだろう。

情報通信政策研究所では、テレビ番組輸出は2008年の92.5億円をピークに2年連続の減少としている。これが2011年は前年の62.5億円から微増になった。総額とシェアから逆算するとテレビアニメ番組の輸出もおよそ29億円から31億円に増加したことになる。
2010年の為替は88.09円、2011年の為替は79.7円で換算されていることも含めるとドル換算ベースでは、さらに増加率は大きいと見られる。2012年は北米を中心にアニメ番組のライセンス販売価格は底打ちしたとの声もある。また、2013年は円安が進んでいることから2012年、2013年のアニメ番組の輸出金額はさらに拡大する可能性もある。

また全体の53.1%がアジアと過半数を占める。さらに北米が24.7%、ヨーロッパ19.4%と、この3地域でほとんどとなる。日本のテレビ番組輸出はアニメとアジアがキーワードと言っていいだろう。
実際に、インタビュー調査では「アニメは世界共通で言語だ変えればよいので増加」、「アジアは好調だが、単価が安い」といった声がみられる。一方、権利処理の問題や韓国との競争激化、欧米の景気後退などの指摘もある。
調査の概要は、情報通信政策研究所のサイトにて無料でダウンロード出来る。

情報通信政策研究所
調査研究報告書
http://www.soumu.go.jp/iicp/chousakenkyu/seika/houkoku-since2011.html