タカラトミー大株主に三菱系ファンド ディーライツとの関係強化

 国内大手の玩具会社タカラトミーは、三菱商事、 三菱UFJフィナンシャル・グループと資本提携および事業提携を行うことを発表した。6月10付けで、三菱商事と三菱UFJFGの子会社三菱UFJ証券が設立した投資ファンド丸の内キャピタルからの出資を受け入れる。
 丸の内キャピタルは、タカラトミーが自己株式として保有する株式から発行済株式の15%程度を84億円余りで取得する。同ファンドはタカラトミーの筆頭株主となり、新たにタカラトミーへ社外取締役2名を送る。

 資本提携の目的は、タカラトミーが今後の玩具事業の再編、海外事業の強化のために強固な経営基盤が必要と判断したためである。提携により国内事業では、三菱商事のアニメ製作子会社ディーライツとキャラクターやゲームなどを活用したコンテンツのプロデュースによる事業拡大に取り組む。
 また、三菱商事と三菱UFJFGの海外ネットワークを活用し、特にアジア地域を重点に玩具と玩具周辺事業の海外展開を強化する。

 タカラトミーと三菱商事は、ディーライツを通じて既に大きな実績を残している。タカラトミーはディーライツが製作に参加する『ベイブレード』の玩具を手掛け、世界的な成功を収めた。今回は、そうした関係をさらに強固にする。
 今回の出資で三菱商事は、アニメ製作に加えて玩具関連の事業にも足掛かりを築くことになる。コンテンツ関連事業の選択肢が広がることで、今後の三菱商事のコンテンツ事業展開にも関心が集まりそうだ。

 タカラトミーの大株主には、既に米国の大手投資会社TPGが存在する。TPGは今回の資本・事業提携を積極的に評価しており、タカラトミーは同社との関係も今後も維持する方針だ。
 TPGは経営にアドバイスを行いながら長期的な投資をするファンドとして知られる。しかし、将来的には、株式売却の可能性は高い。今回取引関係の深い三菱商事・三菱UFJFG系のファンドによる出資は、安定した株主という点で、タカラトミーの経営に安心感を与えるものになる。

 タカラトミーは丸の内キャピタルへの株式売却のほか、今回TPGに向けて新たに転換社債型新株予約権付社債を行う。これは丸の内キャピタルへ売却する株式の一部がTPGの保有分から調達するためである。
 転換社債の発行は、現在のTPGの潜在的な株式持株比率を維持するためである。発行総額は最大で56億円を予定している。転換社債の権利が行使された場合、タカラトミーの大株主の持株比率は、丸の内キャピタル13.4%、TPG10.6%、インデックス・ホールディングス6.97%となる。

 この場合はTPGの持株比率が維持される一方で、新たな株式、転換社債などの割当が行わないもう一方の大株主であるインデックスHDの持株比率は現在の7.79%から6.97%まで下がる。
 また、これまで社外取締役であったインデックスHDの落合正美社長は、今回退任することも決まった。すでに強まりつつあったタカラトミーのインデックス離れがさらに進むことになりそうだ。

タカラトミー http://www.takaratomy.co.jp/
丸の内キャピタル http://marunouchi-capital.com/

三菱商事 http://www.mitsubishicorp.com/jp/
三菱UFJフィナンシャル・グループ http://www.mufg.jp/
ディーライツ http://www.d-rights.com/