バンダイナムコHD SNSゲーム好調 第3Q決算で利益急伸

エンタテインメント大手のバンダイナムコホールディングスの業績が、第3四半期も引き続き好調だった。2月5日に発表した第3四半期まで(24年4月~12月)の連結売上高は8.4%増の3506億3700万円になったほか、営業利益は441億9400万円(43.6%増)、経常利益450億4600万円(46.2%増)、四半期純利益は279億9500万円(71.7%増)と利益面での好調が際立った。
こうした業績を受けて同社は年間配当金予想を引き上げた。これまで12円としていた期末配当を18円として、第2四半期末と合せて年間30円とする。前期実績24円からの増加となる。

好調な業績を牽引したのは、ゲームやアミューズメント、映像音楽からなるコンテンツ事業である。売上高は1848億9800万円(22.1%増)、セグメント利益は309億8200万円(166.3%増)だ。
とりわけSNSゲームが業績に貢献した。主力タイトルは、「機動戦士ガンダム」シリーズ、「ワンピースグランドコレクション」、「アイドルマスター シンデレラガールズ」などとなっている。既存の大型タイトルの活用が効果を発揮している。
一方、家庭用ゲームソフトでは、「ソウルキャリバー」や「ナルト」、「テイルズ オブ」などの最新タイトル、PS3向けダウンロード専用タイトル「機動戦士ガンダム バトルオペレーション」、人気テレビ番組のゲーム化タイトルが好調としている。業務用ゲーム機、景品販売も好調だ。

バンダイナムコホールディングスは、大きな事業ユニットごとの業績のみのため、グループ会社やジャンルごとの事業動向が掴みにくい。そうしたなかアニメ関連で注目されるのは、コンテンツ事業のその他・調整に分類された部分だ。この中に映像音楽関連の全て、バンダイビジュアル、サンライズ、ランティス、バンダイチャンネルなどが含まれる。
前年同期は413億円の売上げだったこの部分が、今期は770億円(86%増)と急伸している。映像関連、その大半を占めるアニメの事業の売上げも拡大しているとみられる。
決算短信では、映像音楽パッケージで『機動戦士ガンダムUC』や過去に発売したタイトルのリピート販売が好調、業績に貢献したと説明もされている。映像パッケージのバンダイビジュアルが、現在、利益部門となっていることが分かる。

アミューズメント施設事業は、売上高438億4500万円(4.6%減)、セグメント利益は9億4000万円(48.6%減)だ。既存店売上が苦戦した。

またトイホビー事業の売上高は1292億7900万円(3.2%減)、セグメント利益は125億2900万円(28.3%減)だった。国内のスーパー戦隊シリーズが前作に及ばなかったが、「仮面ライダー」シリーズや『スマイルプリキュア!』などが順調だった。
トイホビー事業で今期注目されるのは、『TIGER&BUNNY』である。通常はトイホビーではファミリー・キッズのキャラクターが売上げの上位を占めるが、『TIGER&BUNNY』は前年同期が売上高5億円、今期は16億円と3倍超になっている。この数字は「ウルトラマン」と並んでおり、深夜アニメ発のタイトルとしては、異例の市場を築いたことが分かる。

キャラクター別の売上高は、「機動戦士ガンダム」シリーズが前年同期336億円から461億円、『ワンピース』が197億円から241億円に急拡大している。いずれもSNSゲームのヒットが大きいとみられる。また「仮面ライダー」、「パワーレンジャー」、「プリキュア」シリーズも引き続き堅調だ。一方、海外で強かった「BEN10」は第3四半期までで40億円と減少傾向を止められなかった。

一方、苦戦が続いてきた海外事業に回復の兆しが見えてきた。アメリカの売上げは198億6100万円、前年同期比で40.7%増である。アジアは138億4400万円(6.8%増)。ヨーロッパは192億8800万円と10.5%減だが利益は黒字転換している。
バンダイナムコHDは、アメリカ、ヨーロッパの双方で前期、前々期と2期連続赤字となっている。2013年もそれぞれ5億円、10億円の損失を見込むが、通期でも黒字転換する可能性がありそうだ。

バンダイナムコホールディングス 
http://www.bandainamco.co.jp/