角川グループ第3四半期決算 映像、書籍・ラノベ堅調 コミックス苦戦

エンタテイメント大手の角川グループホールディングスは、1月31日に平成25年3月期第3四半期(24年4月~12月)の決算発表を行った。連結売上高1211億7000万円は前年同期比12.7%増になるが、このなかには2011年11月付で完全子会社となったメディアファクトリーによる上乗せ分も含まれている。
一方、営業利益55億1700万円(同0.1%減)、経常利益は61億5500万円(同3.9%増)とほぼ前期並み、四半期純利益は30億100万円(同14.3%減)だった。通期では売上高1550億円、営業利益80億円、経常利益83億円、当期純利益47億円を見通す。

第3四半期までの大きなトピックは、映像関連事業の好転だろう。これまでも堅調だったアニメ事業は、アニメ作品のパッケージ販売がさらに増加としている。主力タイトルは『氷菓』、『ストライクウィッチーズ劇場版』、『僕は友達が少ない』、『アクエリオンEVOL』である。
さらに不振が続いていた劇場映画でも、『貞子 3D』の大ヒットなどが業績を好転させた。こちらは他に『図書館戦争 革命のつばさ』、『天地明察』、『ハンガー・ゲーム』などのヒットがあった。これらにより映像関連事業全体で利益化を実現している。

一方、書籍事業では、明暗が分かれている。好調だったのはメディアミックスがうまく展開している一般文庫、そしてメディアファクトリーも加わったライトノベルである。しかし、マンガ単行本は返品率の上昇が利益を圧迫した。新作の積極的な投入や新人作家などのフェア企画が重版に結びつかなかった。
雑誌・広告も苦戦している。今後は効率化を進めると同時に、スマホ向けサービス、ソーシャルメディアとの協業による新たな広告モデルの創出を目指すとしている。

新事業で注目される電子書籍事業では、コンテンツプラットフォームのBOOK☆WALKERが売上高の記録更新を続けている。また、ゲーム事業も売上げと利益が順調に推移している。海外事業では台湾の出版事業が堅調、香港の映画事業も積極的に展開している。
角川グループホールディングスの決算は、全体に雑誌、広告、マンガなどかつての主力部門が苦戦をし、新規事業が成長過程との傾向が見て取れる。今後は、情報系コンテンツ、マンガなどの豊富な資産をどのように新事業に活用出来るかが成長の鍵を握りそうだ。

角川グループホールディングス
http://www.kadokawa-hd.co.jp/