「アストロボーイ」のIMAGI社に新たな資金調達が必要との報道

エンタテイメント業界情報のバラエティによれば、ハリウッド版『鉄腕アトム』である『アストロボーイ: Astro Boy』を製作しているイマージ(IMAGI)が資金不足に直面しているという。記事は監査法人であるデロイト・トウシュ・トーマツの発言を引用するかたちで紹介している。
それによれば『アストロボーイ』は映画完成までに今後5億1200万香港ドルの資金が見込まれるが、イマージの手持ち資金は8890万香港ドルしかなく、新たな資金調達が必要だという。しかし、この新たな資金の調達が出来るかどうかは確かではないとバラエティは伝える。

『アストロボーイ』は日本の漫画家手塚治虫の代表作『鉄腕アトム』を原作に、イマージが3DCGの劇場大作として製作している。監督を『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』のデヴィッド・ボワーズが行うことや、ニコラス・ケイジやドナルド・サザーランド、フレディ・ハイモアなど豪華俳優陣が声優を務めることなどが既に話題を呼ぶ2009年の期待作である。
また、今年10月23日に全米3000館規模の劇場公開も決定しており、配給を米国のサミット・エンタテインメント(Summit Entertainment)が行う。サミット・エンタテインメントは映画会社としては中堅企業だが、昨年暮れに若い女性向けの映画『トワイライト/初恋』(国内4月4日公開)で記録的な大ヒットを飛ばし勢いにのっている。また、日本では同時期に角川エンタテインメントが配給を行うことも決定している。

イマージの製作資金の不足は既に2008年から続いている。これは2007年のテレビアニメーション『忍者タートルズ』の3DCG劇場版『TMNT』の成功以来、同社が大型作品をリリースしていないためである。2007年以降に目立った作品は、米国ではDVD発売だけが行われた『HIGHLANDER ハイランダー』のみしかない。
このため2009年秋に予定されている『アストロボーイ』までは、製作経費の支出が収入を上回る状態が続いている。イマージは昨年7月、9月にも第三者割当による大型資金調達を行っている。しかし、製作費用が既にこれらの調達資金を超えている可能性がある。
イマージは『アストロボーイ』公開後の収入でこうした製作費を取り戻すことを期待しているが、現在は当面の製作資金の確保が重要課題になっているようだ。